オランダ、EXPO 2025 大阪・関西万博に公式参加
オランダ王国政府は、2025年に開催される大阪・関西万博に公式参加することを発表しました。テーマは「コモングラウンド
」、オランダパビリオンには無限のクリーンエネルギーを象徴する"man made sun - 次世代への太陽"という球体が設置される予定です。この取り組みは、社会や地球が直面する様々な課題に対して積極的な解決策を模索する場となります。
コモングラウンドとは「共通の目的に向けて新しい価値を共に創り上げる」連携を意味します。
オランダの投資戦略
オランダは、魅力的な投資先国としての地位を維持するため、外国企業の誘致に力を入れています。Reinette Klever(レイネッテ・クレィヴァー)外国貿易・開発協力大臣代理は、オランダの投資戦略を新たなフェーズに進め、イノベーションと強靭性の促進に注力する意向を示しました。このため、オランダ経済省の企業誘致局が主導する「Invest in Holland」ネットワークは、特に農業食品、化学、持続可能エネルギーなどの戦略的基幹産業におけるエコシステムの強化を目指し、兵糧を整えています。
特に注目されるのが、外国企業がオランダに与える貢献です。2024年には、インベスト・イン・オランダが支援した193の企業プロジェクトのうち97%がオランダの戦略的優先事項に沿ったものであり、政府のGDPに対する研究開発(R&D)投資目標を力強く後押ししています。これにより、なお一層の経済成長が期待されます。
グローバル企業による追加投資の増加
最近のデータによると、オランダでの既存の外国企業による追加投資プロジェクトが増加傾向にあることも注目すべき点です。2023年には19%だった追加投資の割合が、2024年には28%に達する見込みであり、特に日本企業の存在感が増していることが数字に表れています。日本企業の追加投資は、2023年から2024年にかけて39%から58%に伸びており、オランダでの操業において、マーケティングや物流からR&D活動にシフトしているのが見て取れます。
ビジネス環境の向上
オランダ王国政府は、ビジネス環境をさらに向上させるため、様々な施策に取り組んでいます。ボトルネックの除去や、ビジネス界との協力によってビジネス環境協定を策定するなど、企業が働きやすい環境を整備することで、競争力の向上を図っています。
また、外国企業がオランダに強く魅力を感じる理由として、オープンイノベーションが進んでいること、優れた人材が豊富で質の高い生活環境が整っていることが挙げられます。このような環境が、現在の外国投資の増加を支えているのでしょう。
日本との関係
特に注目すべきは、日本との経済的、文化的な絆が深まっている点です。約800社の日本企業がオランダに子会社を設立し、およそ4.9万人の雇用が創出されています。オランダは、普通価値を共有し、自由、民主主義、法治国家が基本にある二国間関係を築いています。
今後5年間、オランダは「コモングラウンド」を基盤にし、さらにイノベーションを促進することで、未来に向けた持続可能なソリューションの構築に向けた努力を続けていくでしょう。日本の企業との連携を強化し、互いに新たな価値を生み出していくことが期待されます。
出典: Rijksoverheid.nl(オランダ語)