京都芸術大学発のAIアライアンスが始動
2023年11月26日、水曜日、京都芸術大学をルーツとする株式会社クロステック・マネジメント(XTM)が、国内の8社との協力のもと、AIの活用を進める新たなアライアンス「Enable AI Foundry」を発表しました。このアライアンスは、AI開発に必要なさまざまなリソースを地域に開放し、多様な人材を育成することを目的としています。
Enable AI Foundryの目的とは?
「Enable AI Foundry」という名称は、企業や個人がAIをただ“使う”だけでなく、自ら生み出し、実際に形にする能力を社会に広げていくという意思を反映しています。ファウンドリー(Foundry)とは元々「鋳造所」という意味であり、AIの世界においては「AIを作り出し、形作る場所」を指します。この新しいアライアンスのロゴには、異なる専門性と地域が集まり、新たな価値を創出する様子が描かれています。
地域のハブとしての役割
XTMは、教育DXの経験を活かし、AI開発のための基盤を整えるハブとしての役割を果たす予定です。このアライアンスは、「 Enable AI BASE」というモジュール型の施設を、大阪、京都、福岡、沖縄などで展開し、勉強会やハッカソンなどのイベントを通じてAI人材を育てるネットワークを構築します。
共通の課題を解決する取り組み
生成AIの普及が進む中、多くの企業や個人が直面しているのは、計算資源やハードウェア、データ処理、そしてその実装に必要な人材の不足です。Enable AI Foundryでは、GPUクラウド、データ運用、地域開発など、幅広い専門性を持つ企業が集まり、個々の強みを生かした柔軟なネットワークのもとでこれらの課題に取り組みます。
AI未来像のビジョン
このアライアンスでは、5つのドメイン(Life, Learn, Make, Work, Enjoy)ごとにAIが実現する未来像を設定し、そのビジョンに則ったサービスやプロダクトの開発を進めます。メンバーには、シャープ株式会社やさくらインターネット、京都芸術大学などが名を連ね、テーマ単位で参加できる個人・法人会員制度も準備中です。
初期プロジェクトと今後の展望
初期プロジェクトとしては、シャープとセマンティックカメラとの連携による新しいユースケースの開発を目指し、人々の創造性や生産性を向上させるための実際的な取り組みが期待されます。このように、Enable AI Foundryは地域におけるAI活用の格差を解消し、個人、企業、自治体、教育機関が協力し合うための基盤を育てようとしています。
まとめ
クロステック・マネジメントが主導する「Enable AI Foundry」は、AIの領域に新しい風を吹き込む活動として、地域とともに未来を創造しようとしています。大阪を核としたこの取り組みが、多くの人々の興味を引き、AI時代の新たな発見や価値を生み出すことに期待が寄せられます。