防災食の意識調査が明らかにした課題と新たな挑戦
9月1日は「防災の日」。この日を前に、神戸に本社を置くテクスチャ・エンジニアリング・スタートアップ株式会社NINZIAが、「防災食」に関する意識調査を実施しました。これにより、多くの日本人が抱える防災食へのネガティブなイメージや、職場での備蓄状況が浮き彫りとなりました。
調査結果の概要
調査では、全国の会社員・公務員300名に対し、防災食に関する認識を尋ねました。その結果、半数以上が「賞味期限管理が大変」と感じ、約5割が「美味しくない」と答えました。また、職場の備蓄については、39.67%の人が保管場所を知らず、35%は備蓄自体を行っていないという状況が見えてきました。これらの数字は、多くの企業において防災備蓄が適切に機能していない実態を物語っています。
調査の背景
防災に対する意識が高まる中、企業も従業員の安全を考慮して備蓄を進めています。しかし、保管や管理が不十分である場合、実際に役立つ備蓄とは言えません。この調査は、防災備蓄が本当に機能するのか、そして人々がどのように感じているのかを理解するために行われました。
調査結果の詳細
特に注目されたのは、以下の項目。
- - 賞味期限管理が大変:53%
- - 美味しくない:48.67%
- - 欲しいものがない:17.67%
- - どこに売っているかわからない:15%
- - アレルギーなどで食べられない食材がある:2%
このように、多くの人が防災食に対して持っている印象は極めて厳しいものでした。
NINZIA BOSAIの挑戦
これらの課題を乗り越えるべく、NINZIAが展開する『NINZIA BOSAI』は、以下の3つのコンセプトを持っています。
1.
見せる:視覚的に楽しい商品デザイン。
2.
味わう:美味しさを重視したレシピの開発。
3.
植物性:全ての製品が完全植物性であること。
さらに、NINZIAのテクスチャエンジニアリング技術によって、肉や麺の食感を再現したレトルト食品の開発を進めています。これにより、美味しさが備蓄食品のイメージを一新し、災害時にも健康的で美味しい食事が提供できるよう実現を目指しています。
大阪・関西万博での出展
特に注目すべきは、大阪・関西万博で披露された「グルテンフリー×完全植物性うどん」のプロトタイプです。これは、従来の防災食とは一線を画す商品であり、参加者から非常に高い評価を受けました。このプロトタイプは、今後の製品化に向けた重要なステップとなるでしょう。
NINZIAの企業哲学
NINZIAは単なる健康食品企業やプラントベース企業ではなく、食感創成に特化した技術と素材企業です。私たちの使命は、全ての人が「食べる楽しみ」を持てる社会を実現することです。
「食」はただ栄養を取るためだけではなく、その過程自体が楽しいものであるべきだと信じています。
食の制限を持つ人々が多い現代において、NINZIAは日本古来の植物性食材「蒟蒻」を用いた製品開発で、誰もが楽しめる食文化を築くことを目指しています。
まとめ
防災食に対する意識調査の結果は、日本の多くの企業や自治体にとって、改善点を考える良い機会となるはずです。新たなアプローチであるNINZIA BOSAIが、少しでも多くの人々に受け入れられ、安全な食の未来を提供できることを期待しています。