株式会社セカンドハート、リバネスキャピタルから資金調達を実施
株式会社セカンドハートは、糖尿病の合併症である足病変の重症化予防に向けた取り組みを強化するため、株式会社リバネスキャピタルからの資金調達を発表しました。これにより、同社の提供する足病診療支援プラットフォーム「Steplife」の機能強化が加速し、特にASEAN地域、特にマレーシアにおける事業基盤を構築することを目指しています。
資金調達の背景
現在、世界中で糖尿病患者が急増しており、国際糖尿病連合(IDF)の予測によれば、東南アジアでは2024年までに9300万人が糖尿病を患うとされています。このような現状の中で、糖尿病に伴う足の病変は、生活の質を著しく低下させるだけでなく、長期的な医療負担をもたらす厄介な合併症です。セカンドハートは、こうした課題を受けて「糖尿病患者の足を守り、足切断をゼロにする」という明確なビジョンを掲げ、クラウドプラットフォーム「Steplife」を開発してきました。
ASEAN市場の重要性
特に経済成長が著しいASEAN諸国では、まだ医療インフラが整備途上であるものの、健康課題解決への取り組みが進んでいます。特にマレーシアでは、社会保険機構(SOCSO)が糖尿病による労働損失を深刻な問題として捉えており、セカンドハートが提供する「予防」に特化したデジタルヘルスソリューションに対する期待が高まっています。この背景を受け、今回の資金調達を契機に、ASEAN市場への進出を本格的に進めるとしており、具体的な施策を以下に示します。
1. 臨床的価値実証(PoC)の推進
マレーシア国内の医療機関や政府保険機関との提携を強化し、Steplifeが患者の行動変容を促すだけでなく、医療的・経済的価値があることを証明していきます。このためには国際的なガイドラインに基づいた根拠を構築することが重要です。
2. ASEAN市場向けプロダクト開発
現地の医療環境や文化に適した機能開発に注力し、使いやすいアプリケーションと精度の向上を目指します。
3. グローバル事業開発体制の強化
海外事業を牽引する人材を採用し、現地のパートナーシップを強固にする体制を構築します。これにより、地域医療の連携を深め、より効率的なサポートを提供します。
代表のコメント
株式会社セカンドハートの代表取締役CEO、石田幸広は、「足病変は早期発見が重要で、待っているだけでは解決できないケースがあります。Steplifeは地域医療の実現に向けて欠かせないツールであり、現場のニーズに応える形で進化していきます」と語りました。また、「リバネスキャピタルとのパートナーシップが、私たちのビジョンを実現する大きな力になると確信しています」と述べました。
一方、リバネスキャピタルの池上社長も、セカンドハートの使命感と技術開発の実績を高く評価し、今後の国際的な展開に期待を寄せています。「医療の社会実装を進め、足切断をなくすために共に歩んでいきます」と強調しました。
私たちはこれからのセカンドハートに注目し、糖尿病による足切断ゼロの実現へ向けた挑戦を応援していきたいと思います。