テレビ東京が「バーチャルプロダクション賞」を受賞!
2025年5月、シンガポールで開催された「Asia-Pacific Broadcasting+ Awards 2025」にて、株式会社テレビ東京が「バーチャルプロダクション賞」を受賞しました。この受賞は、同社が次世代情報通信基盤「IOWN(アイオン)APN」を駆使し、仮想背景と現実の人物を合成する独自のバーチャルプロダクション(VP)技術を用いて実現した生放送が評価されたものです。
バーチャルプロダクションとは?
バーチャルプロダクションは、映画やテレビ番組制作において使われる技術で、実際の映像と仮想的に生成された背景やキャラクターを組み合わせることで、よりリアルな映像体験を提供します。テレビ東京は、この技術を遠隔操作の形で生放送に活用し、視聴者に新たな体験を提供しています。
特に、2024年11月20日に放送された「テレ東音楽祭スペシャル 1964→2024」では、東京・品川区の「天王洲スタジオ」と港区・六本木のテレビ東京本社を、高速・低遅延のIOWN APNで結びました。これにより、離れた場所からVPの機材を制御し、仮想背景とアーティストの演奏をリアルタイムで合成した臨場感あふれる映像を作り出しました。
従来の技術との違い
地上波の生放送でIOWN APNを利用し、遠隔でのバーチャルプロダクション技術を使って映像制作を行ったのは、世界初の試みとなります。この技術は、電気よりも早い光を用いており、大容量かつ低遅延での通信を可能にします。そのメリットは、リアルタイムで高品質な視聴体験を提供することにあります。
今後の展望
このたびの受賞は、2024年度技術振興賞 コンテンツ技術賞に続くもので、テレビ東京は今後も最先端の技術を取り入れたコンテンツ制作を継続していく方針です。「Asia-Pacific Broadcasting+ Awards」は、アジア太平洋地域における放送業界の革新を賞賛するために1983年に設立され、毎年、多くの優れた取り組みが表彰されています。
テレビ東京の受賞は、業界内外での技術進化の象徴であり、今後の放送業界における新たな可能性を感じさせるものとなっています。
スポーツやエンターテイメントの未来への布石
テレビ東京が行うこの新しい試みは、バーチャルプロダクション技術の普及にとっても重要であり、スポーツやエンターテイメント業界においても新しいから挑戦を生み出すことでしょう。この技術が広まることで、未来の映像体験は一層多様化し、視聴者にとって魅力的な出来事が増えることが期待されます。
技術の進化と共に、今後もテレビ東京の新たな挑戦に注目です。