印章の美をアートで表現!三田村印章店の個展
三田村印章店が、アートギャラリー北野にて個展「はんこ文字アートの世界」を開催します。今回の個展は、印章の魅力を現代アートとして再発見する試みです。2025年5月28日から6月2日までの期間、禅語や俳句など35点以上の作品が展示されます。
印章業界の現状
デジタル化が進む現代、印章業者は激減しており、2000年時点のデータによると77%も減少しています。これにより、多くの同業者が廃業の危機に直面しています。しかし、三田村印章店は独自の手法で印章文字のデザインを広める努力を続けてきました。具体的には、禅語Tシャツの制作や他都市での個展、さらにはクラウドファンディングなど様々な試みを行い、成功を収めてきました。
個展の背景
今回の個展は、現代の名工として認められ、黄綬褒章を受章した三田村熙菴が、印章デザインの美しさをより多くの人に知ってもらいたいとの思いから実現しました。展覧会では、古くからの伝統を基にした作品が現代的な視点で展示され、観客に新しい価値を感じてもらえることでしょう。特に禅語「喫茶去」に示されるおもてなしの精神や、柳宗悦の心掲、さらに印章の実用性からアートへの転換を目指しています。
展示される作品について
展示される作品は、全てアクリル絵具を使用した手描きのもので、印章の技術とアートが融合した斬新なデザインが特徴です。「無一物」とは「生きているだけで丸儲け」といったメッセージもあり、ただ見るだけでなく、感じることで言葉の奥行きを探るきっかけを提供します。これにより、印章に対する捉え方が変わることを期待しています。
デジタル化の波を乗り越えて
三田村印章店は、印章制作の新たな可能性を模索し続け、デジタル化の波にうまく適応してきました。これまで海外からの注文も増えており、印章デザインのみの依頼も受けるようになってきたそうです。このようなサポートに感謝し、新しい方向性を見出しながら、印章の技術を長く続けていく意義を再確認しています。
まとめ
三田村印章店の個展「はんこ文字アートの世界」は、印章の持つ可能性をアートとして再発見する貴重な機会です。現代の名工による作品が、印章業界の未来を感じさせる一歩となることでしょう。多くの方々に訪れていただき、印章の美しさをぜひ体験していただきたいです。
展覧会情報
期間:2025年5月28日(水)~6月2日(月)
場所:アートギャラリー北野
住所:京都市中京区三条通河原町東入恵比須町439-4 コーカビル1F
HP:
アートギャラリー北野
今後の動向にもぜひご注目ください。「はんこ文字アートの世界」は、印章の未来に向けた大きな一歩となることでしょう。