安全水泳の新メソッド
2025-08-04 16:01:22

大阪市立高殿小学校で実施される安全水泳の新メソッド

安全水泳プログラムが実施される理由と内容



2025年8月27日、大阪市立高殿小学校で実施される水泳授業において、安全水泳の新しいメソッド「大阪“大の字”泳法」が取り入れられます。この取り組みを指導するのは、大阪経済大学の人間科学部の若吉浩二教授です。近年、水難事故が過去10年で最も増加し、特に子どもたちの泳力における格差が懸念されています。このような背景から、教育現場での安全水泳指導の重要性が復唱されているのです。

水難事故の現状



2024年には水難事故が過去最高の数に達し、親たちはますます子どもの水泳技術に対して不安を感じています。水泳の指導はいまだ限られた時間内で行われており、特に公立の小中学校では水温や気温、環境条件により授業自体が制約を受けています。このような状況の中、特に泳ぎが苦手な子どもたちにとって、十分な指導を受ける機会を持つことは難しくなっています。

大阪“大の字”泳法の特徴



若吉教授が開発した「大阪“大の字”泳法」では、安全な場所へ移動し、体力を消耗せずに浮いて待つという考え方が中心に置かれています。このプログラムの最初のステップは、水難事故から身を守るための基本姿勢である“大の字浮き”を習得することです。この姿勢を即座にとるためには、慣れや訓練が必要ですが、これは子どもたちが身を守るために非常に重要です。

さらに、若吉教授が開発した「フラットヘルパー」という補助具が使用されます。この道具は、ペットボトルを利用して浮力を補い、沈みにくい体勢を作ることを目的としています。子どもたちはこの補助具を装着することによって、水に浮く感覚を体験しやすくなるだけでなく、体への負担も軽減されます。

授業内容の詳細



授業は5年生約100名を対象に行われ、ペットボトルを利用したフラットヘルパーを装着した状態で、“浮く”、“沈む”(潜る)、そしてバタ足で進むといった基本的な技術を実践してゆきます。また、ペットボトルの空気を調整し、体の重さや泳力に応じた浮力を学ぶ科学的アプローチを取り入れています。子どもたちは最後に、ペットボトルを外して本来の浮力の感覚を体感し、川や海それぞれの違いに気づくことができるでしょう。

学ぶことができる環境教育



この授業では、環境教育が組み込まれています。ペットボトルを浮力体として利用しながら、環境問題やリサイクルの大切さについても学ぶ機会が提供されます。通常のプールでは体重あたりの浮力を感じにくいですが、真水と海水の違いについても体験し、環境に優しい使い方を考えさせる時間となっています。

まとめ



「大阪“大の字”泳法」を用いた今回の水泳授業は、安全水泳の浸透と子どもたちの泳力の向上を図る重要なステップです。水の事故を防ぐために必要な技術を身につけつつ、環境意識も高められるこのプログラムが、子どもたちの未来にどれほどの意義を持つのか、非常に楽しみです。これからの水泳教育がどう進化していくのか、目が離せません。私たちも、子どもたちが安全に、そして楽しんで水を学ぶ姿を見守りたいと思います。


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