エストリンクス、音楽シーンを支えるソニックシステムを完全子会社化
静岡県に本社を置く株式会社エストリンクスが、浜松市のソニックシステム株式会社を完全子会社化することが発表されました。この合意は、2025年8月29日付で行われ、エストリンクスはソニックシステムの株式を100%取得します。
ソニックシステムの役割
ソニックシステムは楽器の販売や音響・照明のサービスを提供し、長年にわたり浜松の音楽シーンを支える重要な存在です。店舗「ソニックス」を中心に活動し、関連会社が運営するライブハウス「浜松FORCE」は多くのアーティストにとって重要なステージとなっています。
しかし、ソニックシステムは後継者不在という大きな課題も抱えていました。日本の中小企業に共通するこの問題に対し、エストリンクスは経営者としての責任を果たすべく、子会社化を選んだのです。
安藤悟の想い
エストリンクスの代表取締役、安藤悟氏は、大学時代からソニックスや浜松FORCEを利用しており、音楽に対する深い愛情を持っています。この背景もあり、ソニックシステムの承継を決断しました。
「音楽を通じてDIY精神を学んだ私は、静岡でWEBマーケティング業を立ち上げ、ここまで会社を続けることができました。音楽のまち・浜松の軽音楽文化をけん引してきたソニックシステムには、ライブハウス浜松FORCEへの出演やHal-Sonic studioでのレコーディングなど、長年の思い出があります。」と安藤氏は語ります。
今後は、WEBマーケティングの専門知識を活かし、音楽文化の持続的成長に寄与することを目指します。エストリンクスのビジョンは「WEBマーケティングで距離を超える」であり、ソニックシステムの伝統を大切にしつつ、新しい感覚やエネルギーを取り入れていくとのことです。
吉松京介の視点
取締役の吉松京介氏も音響照明の仕事に憧れ、大学時代にソニックシステムでアルバイトをしていました。「最高の瞬間に向けて、関わる全員が同じ熱量で一体となって空間を創り上げる。その尊い仕事のあり方を、私はソニックシステムの現場で学びました。」と彼は振り返ります。
今後は、この学びを活かし、新たな未来を切り拓くことに期待が寄せられています。
杉山智彦氏の感謝と希望
最後に、ソニックシステムの杉山智彦社長は「夢を持ちこの仕事を始めて38年。多くのお客様に支えられ、事業を継続することができました。また、役員、社員には本当に感謝しています。」と語り、事業承継の意義を強調しました。「私の仕事は、ソニックシステムが築いてきた伝統と文化を守り、新しいサービスを創造していくことだと思っています。」と今後の意気込みも示しました。
今後の展望
エストリンクスによるソニックシステムの完全子会社化は、浜松の音楽文化にとって新たな風を吹き込みます。地域に根ざした活動がさらに進展し、全国に音楽を届ける架け橋としての役割を果たすことが期待されています。私たちは、エストリンクスとソニックシステムの新たな挑戦がどのように展開していくのか、引き続き注目していきます。