高齢者を狙う特殊詐欺を防ぐ取り組み
2023年8月21日、神戸市中央区の「三宮オーパ2」で、兵庫県警主催の「防犯スマホ教室」が開催されました。このイベントには、大阪経済大学の髙井逸史教授とゼミ生が参加し、高齢者をターゲットにした特殊詐欺を防止するための啓発活動を行いました。
近年では、SNSを利用した投資詐欺やロマンス詐欺、さらには危険なアルバイトを募るQRコードを通じた強盗事件など、携帯電話を通じた犯罪が急増しています。兵庫県警は、特に高齢者を狙ったこれらの事件を防ぐために、2023年6月に学生ボランティア団体「ブルーフェニックス隊」を結成し、地域社会との連携を強化しています。
スマートフォンの正しい使い方を教える
髙井ゼミでは2020年から高齢者向けのスマートフォン講座を継続的に実施しています。この講座は、高齢者の健康促進や認知症予防、デジタルデバイドの解消を目指すもので、社会的な孤立を防ぐ効果も期待されています。今回の「防犯スマホ教室」では、兵庫県警からの依頼に基づき、詐欺の被害を事前に防ぐための内容に特化して支援しました。
教室の最初では、兵庫県警が最近の犯罪の状況を報告し、特に注意が必要なSNS型詐欺やロマンス詐欺について具体的な事例が紹介されました。その後、髙井教授が「SNS利用時の注意点」について講話し、ゼミ生も登壇してLINEのグループトークやオープンチャットのリスクについて解説しました。
参加者との直接交流と実践指導
講座の後半では、髙井ゼミの学生とブルーフェニックス隊が参加者をグループに分け、直接対話しながら個別指導を行いました。特に非通知番号からの着信停止設定や、怪しいメッセージを受け取った場合の対処法を、実際のスマートフォンを使って具体的に教えました。教室の最後には、「ひょうご防犯ネット+(プラス)」への登録案内や、防犯情報を掲載したチラシが配布され、参加者は日常生活で役立つ情報を手にすることができました。
得られた貴重な経験
この取り組みは、高齢者にとって様々な防犯知識を身につける貴重な機会となり、また学生たちにとっても地域の方との直接の対話を通じて、よりよい支援方法を考える機会となりました。社会課題を身近なものとして考える姿勢を育むためにも、今後も地域や自治体と手を携えながら、教育や研究を通じて社会貢献に取り組んでまいります。
お問い合わせ
この活動に関するお問い合わせは、大阪経済大学 企画・総務部 広報課まで。