岡山コープが自動発注サービスを全店導入
株式会社シノプスが開発した「sinops-CLOUD」が、生活協同組合おかやまコープに導入されました。この新たな自動発注サービスは、日配カテゴリの食品を対象にしており、全店舗での導入による効果が期待されています。
背景
おかやまコープは岡山市に本部を置き、約34万世帯の組合員に、食品と日用品を提供しています。以前は、日用品や缶詰などのグロサリー商品に自動発注システムを利用していましたが、日配商品は短い賞味期限や温度変化による需要の変動に悩まされていました。そのため、発注管理には苦労し、売り切れや廃棄ロスが生じる問題がありました。
ここで「sinops-CLOUD」が導入されることで、これらの課題に対応することが期待されました。導入前に実証実験を行い、その結果、発注時間の削減や値引き・廃棄ロス率の改善を確認。これらの成果から、全店舗への導入が決定しました。
導入効果
新たに導入された「sinops-CLOUD」は、牛乳、パン、加工肉製品といった日配カテゴリに特化しています。このサービスを通じて、各店舗での発注作業時間が1か月あたり約65.8時間も削減される見込みで、全店舗では年間で約8,680時間短縮されることになります。
無駄な発注が減ることにより、値引きや廃棄ロス率は約1.0%向上(カテゴリによっては10%~25%改善)、在庫金額も大幅に削減される見込みです。特にパンカテゴリでは、在庫金額を14.0%、値引き・廃棄ロスの改善率は17.5%に達するなど、大きな改善が見込まれています。
パンは製造日からの賞味期限が短く、販売には慎重な管理が求められます。特に夕方のピーク時間帯には商品を並べる必要があり、そのバランスを維持することが難しいのですが、この自動発注サービスの導入により、適正な在庫管理が可能に。
今後も「sinops-CLOUD」の活用により、データを定期的に収集・分析し、さらなる効率化を目指していく方針です。
導入されたサービス
「sinops-CLOUD」は、リアルタイムで在庫情報を確認できることに加え、客数の予測も行います。天候やイベントなどの要因を加味した客数予測によって、より適切な発注が可能になるのです。また、日配品に特化した自動発注サービスや、棚割メンテナンス、発注端末アプリなど、多彩な機能が揃っており、食品小売業を支援します。
生活協同組合おかやまコープの取り組み
おかやまコープは、地域社会や環境への配慮を持ち、「人々」を思いながら、より良い「地域」や「社会」の実現を目指しています。消費者のニーズを反映し、毎日のお買い物が安心で、安全な商品を提供する努力を続けています。
今後の展望として、シノプスの技術を駆使し、さらなる効率向上を図り、組合員の皆様により良いサービスを提供していく意向です。また、株式会社シノプスも、需要予測型自動発注サービスを通じて、社会への貢献を成し遂げていくことでしょう。