冷蔵庫の転倒防止対策が地震時の安全を守る新商品登場

冷蔵庫の転倒防止が必要な理由

地震大国日本では、自然災害への備えが日常生活の一部となっています。その中でも、家具や家電製品の転倒対策は特に重要です。2025年には阪神・淡路大震災から30年を迎え、地震対策への関心が高まる中、冷蔵庫を含む家電製品の転倒防止には新たな対策が必要とされています。

地震の影響と家電製品のリスク

冷蔵庫が転倒すると、避難経路が塞がれるだけでなく、貴重な食品が失われる危険性もあります。東京都のデータによれば、近年の地震で負傷した人の30～50%が家具の転倒や落下に起因しているとのこと。こうした状況を鑑みると、冷蔵庫の安全を確保することは非常に重要です。

新商品「冷蔵庫転倒防止つっぱり棒」

平安伸銅工業株式会社から、2025年2月5日より発売される「冷蔵庫転倒防止つっぱり棒」は、冷蔵庫に特化した設計で、賃貸住宅にも優しい後付けタイプの製品です。これにより、設置が容易で、壁を傷める心配もありません。冷蔵庫専用として開発されたこの商品は、従来の転倒防止策に比べて高い効果を発揮します。

転倒防止の工夫

本製品は以下の3つの特長を持っています：
1. L型ベース設計：冷蔵庫の側面に設置することで、安定性を高める。
2. ストッパー付き：冷蔵庫の足元に設置するストッパーが、地震時の移動を防ぎます。これにより、より高い安全性を実現。
3. フレーム構造：2本の突っ張り棒を連結させることで、外れにくく、安定した支持を得ています。

開発への取り組み

平安伸銅工業は、1995年の阪神淡路大震災以前から、この種の製品の開発に取り組んできましたが、冷蔵庫に適した転倒防止策には苦戦していました。ただし、技術の向上と実験の結果、冷蔵庫専用の製品が完成。同社は一般社団法人防災機器検査協会の内藤昌彦氏の指導を受け、振動実験を行い、安全性を確認しました。

本製品は、冷蔵庫の移動や転倒を防ぐ器具であり、各室のドアや引き出しの開閉に対する安全性も考慮されています。冷蔵室の扉や収納庫に使用される場合、開閉防止器具との併用が推奨されています。