探究学習「Socialium」
2026-06-24 11:03:40

大阪ガスとATOMicaが導入した探究学習プログラム「Socialium」

大阪ガスとATOMicaが導入した探究学習プログラム「Socialium」



大阪ガス株式会社と株式会社ATOMicaが共同で開発した探究学習支援プログラム「Socialium」が、学校法人大阪明星学園明星高等学校に導入されました。これは大阪ガスが通年にわたる探究学習の取り組みを実施する初めての試みであり、高校1年生を対象に授業を実施しました。

「Socialium」は、生徒が課題を見つけ、解決策を検討する探究型学習を目指しています。環境やエネルギーといった社会課題をテーマにしたこのプログラムでは、体験やグループワークを取り入れ、社会と技術の関わりについての理解を深めていこうとしています。

探究学習の必修化と教育現場の課題


2022年度から、高校教育において探究学習が必修化されたことを受け、教育現場には様々な課題が顕在化しています。不確実な時代に生き抜く力や個性を育てるためには、探究学習や文理横断的な学びが求められていますが、その一方で、生徒一人一人に適切な指導を行うことが難しく、多くの教員が探究学習に対して負担を感じています。

明星高等学校でも、約170人の生徒を1名の教員が指導する体制であるため、個別に関心を引き出す授業づくりに困難がありました。こうした背景から、大阪ガスの経験とATOMicaのノウハウを組み合わせて「Socialium」が開発されるに至りました。

「Socialium」の年間プログラムの特徴


「Socialium」はただの教材提供にとどまらず、年間を通じて外部講師が授業に関与し、生徒の学びを継続的にサポートする点が特徴です。明星高等学校では、エネルギーや脱炭素をテーマにしたグループディスカッションや実験を通じて、社会課題の理解を深め、最終的にはそれらの解決策やビジネスプランを模索しています。

5月に行われた授業では、放射冷却素材「SPACECOOL」を取り上げ、講義と実験を組み合わせたプログラムを展開しました。生徒たちは、SPACECOOLの特徴や開発の背景、関西万博での活用事例を通じて、この技術が社会でどのように利用されるのかを学びました。

授業の後半では、生徒たちが屋外のプールサイドや中庭にSPACECOOLのシートを貼り、その冷却効果を自ら測定しました。直射日光の下でSPACECOOL表面と周囲の温度差を比較した結果、一部の場所では十数度もの温度差が生じることを確認。実験を通じて素材の特性を実感した生徒たちは、探究学習の楽しさを体験しました。

生徒と教員の声


授業に参加した生徒からは、「探究学習は自由度が高く、自身で考える楽しさがある」といった意見が寄せられました。SPACECOOLの冷却効果について半信半疑であった生徒も、実際の測定結果に驚かされた様子です。また、「探究学習を通じて生徒たちの最後まで考え抜く力や新しい価値を生み出す力を育てたい」と教員からもコメントがあり、生徒が社会課題を自分の問題として捉える機会が提供されています。

今後の展望


生徒たちは授業で得た知識を基に、社会課題の調査やテーマ設定に取り組み、解決策を具体化していきます。年度末には成果発表を行い、学びの集大成として自らの成果を示す機会が待っています。

大阪ガスはATOMicaに出資し、地域共生社会の実現を目指して様々な取り組みを展開しています。新たに京都にある「DILIPA京都」では、地域企業や教育機関、生活者が協力して社会課題についての対話や共創を進めていく予定です。

このように、大阪ガスとATOMicaの取り組みは、地域やコミュニティの活性化を通じて、持続可能な未来を切り開く力強い足がかりとなるでしょう。


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