インターネット違法アップロード問題、発信者情報開示の判決とは

インターネット違法アップロード問題の判決

2025年11月19日、東京地方裁判所は注目すべき判決を下しました。この判決は、インターネットサービスプロバイダ「ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社」に対して、ファイル共有ソフト「BitTorrent」を通じて違法に音楽ファイルをアップロードしていた利用者の氏名や住所、いわゆる「発信者情報」の開示を命じるものでした。

事案の背景

この裁判は、音楽コンテンツの権利を持つレコード会社が、著作隣接権の侵害に対して損害賠償を求めるために提起されました。レコード会社は、26のIPアドレスに関する発信者情報を、各地のインターネットサービスプロバイダに開示するよう要請していました。しかし、サービスの提供者の一部が開示に応じなかったため、東京地方裁判所に訴訟を起こすこととなりました。

これにより、情報が開示されたことは、今後の著作権侵害に対する厳格な取り締まりに大きく寄与するでしょう。これまで、当協会とその会員レコード会社は、違法アップローダーとの間で直接交渉を進めており、すでに9名との合意に至っています。

合意に至った違法アップローダーたち

合意に至った違法アップローダーたちとの協議では、今後の著作権侵害を行わないことを誓約し、更に損害賠償金についても合意しています。この損害賠償金の平均額は約50万円に達しており、これは音楽業界にとって結構な額です。

著作権法違反行為への取り組み

当協会及びその会員レコード会社は、音楽配信市場の健全な発展を目的として、著作権法違反行為を根本から断つための取り組みを積極的に行っています。今後もファイル共有ソフトを利用した権利侵害行為に対して厳格な姿勢で臨み、音楽著作権の保護を進める方針です。これまでの経験から、違法はもはや許されないという意識を広めていくことが必要です。

このように、音楽業界での違法行為に対する対応は、新たなステージに入ってきました。今後も同様の取り組みが他の業界にも波及し、さらなる著作権保護の強化が期待されます。