ダンプカーの運行管理を革新するDUMPLUS
このたび株式会社鴻池組と日本コンピュータシステム(NCS)が共同で開発したデータマネジメントシステム「DUMPLUS(ダンプラス)」が、建設現場の生産性を劇的に向上させると期待されています。DUMPLUSは、現場の「経験と勘」に頼るのではなく、「データと戦略」に基づいた運搬作業の管理を実現するためのシステムです。
開発の背景
建設作業においてダンプカーの運行状況をリアルタイムで把握することは、一大課題でした。現場のニーズに応えるため設計されたDUMPLUSは、運搬物の詳細、ダンプカーの位置情報や走行情報といったデータを集約し、スムーズな現場マネジメントを実現します。これにより、効率的な車両計画が可能になり、工程の見直しや管理者の負担軽減を図ります。
特徴的な機能
DUMPLUSには、以下のようなさまざまな機能が用意されており、業務の効率化が期待されています。
- - AIを活用した運搬計画提案機能: 天候や現場固有のデータをもとに、最適な運搬計画を自動提案します。これにより、経験の少ない管理者でも効果的に活用できるようになります。
- - 稼働状況の可視化: 稼働率や走行速度、待機時間など、詳細な情報を可視化して表示します。これにより、現場の状況を一目で把握できます。
- - 走行ルートの最適化: ルートや速度違反の場所を地図上に表示でき、運転履歴を確認することで、より安全な運行管理が可能になります。
今後、DUMPLUSは現場でのリアルタイムな工程改善や土運搬作業の効率化に貢献し、生産性向上のための重要なツールとなることでしょう。
今後の展開
2025年12月からは、社内での運用を開始し、実際の建設現場からの運用データを蓄積・検証していく予定です。また、各現場での実証実験を通じて機能の改善を継続的に行い、2026年からはおよそ改良を重ねたシステムを外部に販売する計画です。
この貴重な情報をもとに、他の企業への提供も視野に入れ、建設業界全体のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進し続けることがDUMPLUSの目指す方向性です。
今後、DUMPLUSが業界全体の生産性向上にどのように寄与するのか、非常に楽しみです。