2023年7月7日、大阪府内のファミリーマートをはじめとした各所に設置されたイーネットATMで、新たな音声サービスがスタートしました。このサービスでは、ATMを利用する際に、地域の方言で挨拶をする仕組みが導入されています。具体的には、カードを挿入した時に「いらっしゃいませ」と言う際や、取引が終わりカードを返却する際に「ありがとうございました、またお越しください」といったフレーズが、地域ごとに異なる方言で表現されます。
この試みは、大阪大学大学院の高木千恵教授の監修のもと、大阪大学の学生たちが担当した音声によって実現されました。挨拶の表現は各エリアによって異なります。例えば、摂津地域では「いつもお世話んなってます」と、より親しみやすい形での挨拶がなされています。一方、大阪市全域では「まいど、いつもお世話んなってます」という、典型的な大阪の方言が使われており、地元の人々にとってはとても温かみのある挨拶となっています。
さらに、河内や和泉地域でも、それぞれの方言に合った表現が用意されています。ファミリーマートなどには、すでに1,067台のイーネットATMが設置されており、幅広いエリアの人々がこの新しい挨拶の試みに触れることができます。これにより、地域に根ざした親しみのあるATMが実現し、利用者にひと味違った体験を提供しています。
イーネットでは、地域に密着したATMを目指し、2012年からこのご当地言葉対応のATMを全国で展開してきました。大阪府は20府県目の展開となります。これまでの導入地域には沖縄県や福岡県、京都府などがあり、各地域で特色を生かした挨拶が実現されています。利用者は、ATMを利用するたびに地域の文化を感じることができるこの新しいサービスに、期待が寄せられています。
地域の言葉でおもてなしがされるこの新しい取り組みが、地元の魅力を再発見するキッカケになればと願っています。イーネットでは公式サイトにおいて、各地のご当地言葉の音声を確認することができますので、ぜひ一度覗いてみてください。日本各地の方言での挨拶を聴くことで、それぞれの地域の温かさを感じることができるでしょう。
このように、地域ごとの特色を活かしたサービスを展開するイーネットの試みは、今後更なる広がりを見せることでしょう。大阪の方言を通じて、地域の魅力を再確認できるこの新しいATMの音声サービスに、一度触れてみてはいかがでしょうか。