イネの新シグナル発見
2025-01-01 02:45:25

岡山大学が発見したイネの新シグナルタンパク質の可能性とは

イネのケイ素吸収制御を解明した岡山大学の最新研究



近年、農業や食品業界の研究が進む中、国立大学法人岡山大学が新たな発見をしました。同大学の資源植物科学研究所の研究グループは、イネがケイ素を効率良く吸収し、その蓄積を調節する新しいシグナルタンパク質「SSS」を発見し、そのメカニズムを解明しました。これにより、ストレス耐性の高い作物を育成するための新たな道が開かれたといえるでしょう。

SSSタンパク質の発見



研究チームの山地直樹准教授と三谷奈見季准教授を中心にした研究グループは、イネの茎葉から根へと運ばれるSSSシグナルタンパク質が、ケイ素の吸収を促進する役割を果たしていることを明らかにしました。一般的に、ケイ素は植物にとって必須元素とはされていませんが、その存在はストレス耐性の向上に寄与することが知られています。特にイネのようなイネ科植物は豊富にケイ素を取り込み、それを効果的に利用します。

DIYインセクトレーザー法の開発



さらに、研究グループは「DIYインセクトレーザー法」という新しい手法を開発し、イネの篩管液中に含まれるタンパク質を検出することに成功しました。この技術により、今後の研究においてもより詳細なケイ素吸収のメカニズムに迫ることが可能になり、さらなる研究成果が期待されます。

期待される農業への応用



この研究成果は、「Nature Communications」に2024年12月に発表され、多くの注目を集めることとなりました。この新たなメカニズムの理解は、農業現場におけるケイ素施肥の最適化や、新しい作物品種の開発へと繋がるでしょう。これによって、強いストレスにも耐えることができる作物の育成が期待されており、持続可能な農業の実現に寄与することが願われています。

山地准教授のコメント



研究において、山地准教授は「論文の最終稿を岡山マラソンの翌日に提出しました。マラソンの朝はカレーライスを食べて走った」というエピソードも披露しました。このような日常的な食事が、農業や科学の分野にどのように結びつくか、興味深いところです。

まとめ



岡山大学の研究は、イネのケイ素吸収の仕組みを解明しただけでなく、今後の農業技術の発展につながる重要な一歩を踏み出しました。この発見が、持続可能な農業の実現へとどのように寄与していくのか、今後の展開に大いに期待が寄せられています。農業界の新たな可能性を切り開くこの研究に、引き続き注目していきたいです。


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