城崎マリンワールドが新しい屋根で生まれ変わる
兵庫県豊岡市に位置する城崎マリンワールドは、アシカやトドのプール「TUBE」の膜屋根を全面的に張り替えるプロジェクトを進めています。この工事は、開館30周年を迎える同施設の大規模リニューアルの重要な一環として位置づけられています。施工を手掛けるのは、東京本社を持つ太陽工業株式会社。38年間の経験と技術を生かし、独自の「TMトラス」を使用して工事を行っています。
狭小地での挑戦
「TUBE」は、海と崖に挟まれた狭い土地に位置しており、工事条件は非常に厳しいものです。既存のアンカーボルトや基礎を最大限活用しながら、新しい屋根の設置に挑みます。2025年の2月から始まる解体作業に続き、4月から6月にかけて新しい屋根の施工が行われる予定です。
さらに、水族館の営業が通常通り行われているため、大型クレーンを使った工事は難しい状況です。そのため、部材は人力で運搬し、手作業で組み立てる必要があります。
軽量で耐震性に優れた「TMトラス」
本工事で使用される「TMトラス」は、鋼管パイプと鋼球ジョイントを組み合わせた構造であり、部材同士を自由に連結できる特性を持ちます。この設計により、屋根を少ない柱で支えることができ、応力の伝わり方も分散しやすく、非常に優れた軽量構造が実現されます。
```
- - 部材の平均重量: 約14キログラム
- - 部材の長さ: 2.2メートル
```
このような工夫により、屋根構造の軽量化を図り、基礎への荷重負担を軽減させることで耐震性が向上しました。また、開放感のある新しい空間も実現されています。
城崎マリンワールドの概要
城崎マリンワールドは、日和山観光株式会社が運営する水族館であり、新旧の技術を駆使して地域の観光名所としての地位を確立しています。今回の屋根張替えは、質の高い水族館体験を提供するための大きな一歩です。
今後の展望
Baidaは、太陽工業が手がける大型膜面構造物の新たな可能性を示すプロジェクトであり、同社は安全性と経済性を兼ね備えた施工を追求しています。日本国内では約1,000棟における実績を持つTMトラスは、今後もさまざまな施設で応用されることでしょう。
「城崎マリンワールド」でこれからどのような新しい体験が待っているのか、皆さんも訪れてみてはいかがでしょうか。海と崖に囲まれたユニークな立地で、新しい魅力を発見できることでしょう。