海と自然の未来
2025-10-29 11:36:26

唐津市での中学生インターンが切り拓く海と自然の未来

唐津市での中学生インターンが切り拓く海と自然の未来



2023年10月22・23日、佐賀県唐津市に位置するNPO法人唐津Farm&Foodが主催し、小川島の2年生中学生にとって貴重なインターンシップが行われました。この取り組みは、海と里山の未来を学ぶ機会を提供し、持続可能な開発教育(ESD)の実践を支援するものです。今回、参加したのは環境問題に関心を持つ若い世代で、彼らは地域資源を活用して環境意識を高めていくことを目指しています。

小川島の特徴と課題



小川島は唐津市沖合に浮かび、豊かな自然と独特な文化を持つ捕鯨で栄えた離島です。しかし、人口の減少や高齢化が進んでおり、地域の未来は課題となっています。最近では、玄界灘に漂着する海洋プラスチック問題も深刻化しており、地域資源の循環や環境教育がその解決策の一部として重要です。唐津Farm&Foodは、2021年から海洋プラスチックのアップサイクルや地域資源循環をテーマにした環境教育プログラムを推進し、学生たちの学びの場を提供しています。

1日目:プラスチック問題を学ぶ



インターンシップの初日には、海岸の視察が行われ、参加した中学生たちは実際のマイクロプラスチック問題を目の当たりにしました。まず、唐津市浜崎海岸や東の浜を訪れ、波打ち際に散らばる微小なプラスチックの現状を確認しました。その後、地域で環境意識の高いカフェ「Jack Coffee Stand」に立ち寄り、海と人の共生についての取り組みを学びました。

午前中の活動が終わると、午後には株式会社リプラテックスを訪問。リサイクル事業者として実際のプラスチックを粉砕する体験を通じて、リサイクルの重要性が強調され、参加者たちに深い理解を促す機会となりました。小川島から運ばれた漂着ごみが、どのようにリサイクル素材として生まれ変わるのかを知ることができました。

2日目:ものづくりと地域の未来



インターンシップの2日目には「Precious Plastic 唐津」の工房で、射出成型機を使ったプラスチックの加工体験が行われました。参加者たちは、小川島の形をしたキーホルダーや、クジラをテーマにしたオリジナル作品を制作しました。このものづくりの体験を通じて、廃プラスチックを使ったアップサイクルの重要性を再認識し、地域の観光資源や商品開発に対するアイデアも養うことができました。

また、完成した作品を持って唐津市役所ブランド推進課を訪問し、自らの想いを伝える場も設けられました。イカの漁獲量が減少する中で、新たな魅力を生み出すために何ができるのか、真剣に意見交換が行われました。

自然共生サイトの視察



午後には、自然共生サイトとして佐賀県初の認定を受けた横枕地区を視察しました。ここでは、地域の自然や生態系がどのように保全されているのかを体感し、持続可能な地域づくりのモデルケースとしての学びが得られました。環境省から評価を受けたこの地域の取り組みは地域の誇りでもあり、参加者たちは地元資源を生かした未来を考える機会を得ました。

今後の展望



唐津Farm&Foodでは、今後も離島や地域の中高生を対象にした学習プログラムを継続し、「自然と共に生きる学び」を発展させていく考えです。海洋プラスチックの資源循環やリジェネラティブツーリズムの普及により、地域の未来を担う若者たちが自然を守り、共生する意識を持ち続けることを期待しています。今回のインターンで得た経験が彼らの成長につながることを願い、このような活動が益々広まり、地域全体が変わっていくことを願っています。


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