大阪・関西万博での音声情報の「みえる化」
2025年に大阪で開催される「2025年日本国際博覧会」(以下、大阪・関西万博)において、特に注目されるイベントが公開生放送のラジオ番組「万博Voice Street powered by SoundUD」です。このイベントは、コミュニティFMの全国101局が協力し、万博会場のフューチャーライフヴィレッジで行われます。日程は2025年5月28日の水曜日、放送時間は午後3時から午後4時55分までです。
この番組は、ヤマハ株式会社が日本コミュニティ放送協会と共同で実施し、聴覚障がい者や外国人などを対象にした配慮がなされています。放送中、番組音声はリアルタイムでテキスト化され、さらに多言語に翻訳されることで、より多くの人々が参加できるよう工夫されているのです。これは、障がいを持つ方々に対する優しいおもてなしを体現する「おもてなしガイド」として、ウェブサイト上でテキスト配信が行われます。
番組の内容と特徴
この番組は4つの魅力的なコーナーで構成されており、それぞれが独自のテーマを持っています。
1. 万博ミライラジオ(15:00~15:27)
このコーナーでは、大阪・関西万博の見どころや技術を紹介し、専門家のコメントも交えながら「ミライのラジオ」について語ります。ゲストとして、万博の会場運営プロデューサーやコミュニティ放送協会の代表が出演します。
2. 万博BEAT!(15:30~15:57)
大阪・関西万博の人気パビリオンの担当者が生出演し、各パビリオンの魅力について語ります。このコーナーでは、多言語での発表も行われ、リスナーは日本語テキストの配信を通じて情報を得ることができます。
3. ご当地万博!(16:00~16:27)
このコーナーでは、全国各地の放送局がリモートで参加し、それぞれの地域の魅力や未来について1分間のプレゼンテーションを行います。各地の特色がダイレクトに伝わる貴重な機会です。
4. 万博トピック!(16:30~16:55)
最新の万博に関するニュースやイベント情報を提供し、リスナーからのメッセージ紹介も行います。ここでは、万博に関する新しい体験や知識を得ることができます。
サポートと技術背景
この取り組みには、視覚や聴覚に障がいを持つ方々への配慮がなされています。実際の放送に際しては、iPhoneやAndroidデバイス用のアプリを使うことなく、「おもてなしガイド」のウェブサイトを通じて自動的に表示されるテキストが利用されます。対応する言語には、日本語、英語、中国語(簡体字・繁体字)、韓国語、スペイン語、フランス語が含まれており、幅広いリスナー層に向けて情報が提供されます。
未来に向けた取り組み
ヤマハ株式会社は、2018年より情報通信研究機構(NICT)と連携し、視聴覚障がい者への情報提供に努めてきました。「SoundUD」の技術は、音のユニバーサルデザインを実現するものであり、情報伝達の向上に寄与しています。今後も全国の放送局と連携し、ラジオ放送の進化に向けて新たな挑戦を続ける意向です。
まとめ
2025年の大阪・関西万博における「万博Voice Street」は、単なるエンターテインメントではなく、情報アクセスの平等を促進する重要な取り組みとなります。この放送を通じて、多様な文化や意見が交わり、より良い社会を築く一助となることが期待されています。ぜひ、多くの方々に聴いていただきたいと思います。