暗号資産取引のセキュリティ不安、約3割が被害経験あり！

合同会社WOZが行った調査によると、暗号資産取引を行う投資家の約8割がセキュリティ上の不安を抱えており、その中で実際に約3割が何らかの被害を受けたことがあると回答しています。この現象は、インターネット上で取引が行われる暗号資産市場において、常にハッキングや詐欺、盗難などのリスクが潜んでいることを示しています。

調査の概要

今回の調査は、2025年8月29日から9月1日にかけてPRIZMAによるインターネット調査で実施され、1,014人の暗号資産取引者を対象に行われました。調査結果では、約80%の回答者が暗号資産の保有に不安を感じており、その理由として「価格変動の激しさ」と「セキュリティリスク」が挙げられています。

不安を感じる理由

調査の結果によると、暗号資産を保有することに不安を感じている理由で最も多いのは『価格変動が激しいため』で58.7%、次いで『ハッキングや不正アクセスのリスクがあるため』が55.8%でした。また、法律や規制が不透明なことも33.9%が不安に感じているという結果になりました。このことから、投資家は価格変動だけでなく、セキュリティの面でも強い懸念を持っていることが分かります。

セキュリティに関する実体

次に、暗号資産取引においてセキュリティに不安を感じているという回答は約8割にのぼり、その主な理由は『ハッキングや不正アクセス』が79.4%と突出しており、次いで『パスワードや秘密鍵の流出』が51.0%、『フィッシング詐欺や偽サイトによる被害』が40.8%となっています。この結果は、投資家がどれほどセキュリティ対策を重視しているかを如実に表しています。

被害の実態

調査において、実際にセキュリティの問題による被害を受けたとの回答は29.5%。具体的には、不正ログインや資産の減少、ウォレットのハッキングなどが挙げられ、多くの人が深刻な影響を受けていることがわかります。

被害例

- 不正ログインの通知: 20代女性（東京都）
- 保有資産の減少: 30代男性（京都府）
- ウォレットの資産消失: 50代女性（埼玉県）
- 暗号資産のハッキング: 60代男性（神奈川県）

これらの事例は、セキュリティ対策の重要性を強く訴えており、取引所やウォレットサービスの信頼性を見極めることが求められています。

セキュリティ対策の実施状況

調査において、約6割の回答者が何らかのセキュリティ対策を行っていると回答。最も一般的な対策は、59.8%が利用している『二段階認証』であり、次いで43.3%が『強固なパスワード設定』、38.4%が『ウイルス対策ソフトやファイアウォールの導入』と続きました。しかし、約3割の回答者が十分な対策をしていないとの事実も明らかになっています。