レンタルのニッケン、Bill One導入で請求書処理を徹底自動化
株式会社レンタルのニッケンは、経理DXサービス「Bill One」を導入し、日本国内の全250拠点で請求書処理の効率化を実現しました。この取り組みにより、膨大な件数の請求書をスムーズに処理し、年間約1億2000万円のコスト削減と1万4000時間以上の業務時間短縮を達成しています。
1. Bill One導入の背景
建設機械を中心に幅広いレンタルサービスを展開する同社では、年間約27万6000件の請求書を受領しています。これらの中には、他社からの借りた商品を再度貸し出す「Wレンタル」に関連するものも多く、請求書処理は非常に複雑でした。従来は、社外の事務センターに請求書処理を委託し、各営業所の担当者はそれ以外の請求書に対応していました。しかし、レンタル業特有の取引金額の変動により、請求書と支払予定情報との不一致が頻発し、業務効率が低下していました。そこで、Bill Oneの導入により請求書のデジタル化と業務の自動化を実現することを目指しました。
2. Bill One導入後の運用方法
Bill Oneでは、取引先からの紙の請求書を自動的にデータ化し、99.9%という高精度でデジタル化します。このデータはクラウドに保存され、オンラインでの確認・承認が可能。また、最新のインボイス制度や電子帳簿保存法にも自動で対応しているため、煩雑な法令遵守にも力を入れています。
また、基幹システムとの連携により、請求書データと支払予定情報の照合も自動化され、手間を大幅に削減しました。
3. 導入による成果
Bill Oneの助けを借りることで、請求書の郵送業務が不要となり、保管スペースも削減。これにより、年間で約1億2000万円のコストダウンを実現しました。また、現場の営業所担当者の作業工数を大幅に減少させ、1万4000時間以上の業務削減が実現しました。
4. 管理体制の強化と取引先との情報連携
Bill Oneによる請求書データの自動連携によって、営業所の担当者は迅速に不一致の把握が可能となり、その内容を基に取引先との確認を行う体制を整えています。このような情報の流れを円滑にすることで、双方にとって業務の正確性と安心感が向上しました。
5. 経営戦略と今後の展望
このプロジェクトは、レンタルのニッケンが2030年を目標とした中長期経営計画の中で位置づけられており、未来の人手不足を見越した労働集約型ビジネスからの脱却を目指す一環です。特に請求書処理の電子化は重要なステップであり、外部委託コストの削減と全従業員の就業体験の改善につながっています。
また、Bill Oneの導入を支えるプロジェクト体制を構築し、社内研修や説明動画を通じて社員が自律的にシステムを活用できる環境を整えました。この結果、社員自身のリテラシー向上に寄与し、業務効率が向上しています。
まとめ
今後も、レンタルのニッケンは全国250拠点の強みを生かし、さらに広範な業界へのデジタル化の促進を図ります。今後も取引先との協力を密にしながら、サービス提供と業務改善を推進し、デジタル化による恩恵を顧客に届けていく所存です。