リハビリ分野に特化したAIがもたらす未来
大阪府堺市にあるMR&S有限会社SDX研究所が、リハビリテーション分野に特化した生成AIソリューション「medimo」の第2回検証を開始しました。このプロジェクトは、医療コミュニティにおける業務効率化と医療の質向上を図ることを目指しています。
プロジェクトの概要
SDX研究所が開発した「medimo」は、リハビリ現場の診療録作成をサポートすることを目的としており、医療法人せいわ会 彩都リハビリテーション病院や医療法人せいふう会 川西リハビリテーション病院と連携して進められています。この取り組みは、以前に行われた第1回検証で得られた成果をもとに、さらに進化を続けています。
第1回検証の結果
第1回検証では、セラピストを対象に通常の診療録作成作業と「medimo」を使用した場合の比較が実施されました。主要な評価項目には、診療録の質、記載の負担感、記載時間が含まれます。この結果、次のような発見がありました:
1.
診療録の質: AIを活用することで、記録内容の精度が向上し、記録漏れを防ぐ効果が期待される結果になりました。これにより、患者の状態やリハビリの進行状況を詳細に記録できるようになり、リスク管理の向上に繋がる可能性があります。
2.
診療録記載の負担感: 「medimo」を利用することで、セラピストの時間的な負担が軽減されることが確認されました。
3.
診療録記載時間: ただし、記載にかかる大幅な時間短縮は確認されず、更なる改善が求められています。アンケート結果では、音声メモを活用する回数が多いセラピストほど記載時間が短縮される傾向があり、実践的なノウハウ共有が今後の課題です。
第2回検証の目的
第2回検証では、第1回検証から得た教訓をもとに、使用環境や運用方法に関するノウハウの共有を強化し、教育体制の充実を図ることが狙いです。具体的には、セラピストが「medimo」を最大限に利用できるようにするためのフロー整備やトレーニングを実施します。
今後の展望
このプログラムは、生成AIがリハビリ現場の課題を解決し、業務の効率化や医療の質向上に寄与する可能性を秘めています。SDX研究所では、今後も継続的な追加検証を行い、AIの実用化とその効果を広く発信していく予定です。
まとめ
リハビリテーション分野におけるAI技術の進化は、医療現場に新たな息吹をもたらす期待が寄せられています。今後、医療の質を向上させるためにも、こうしたソリューションの普及に一層努めていく必要があります。
詳細情報については、各医療機関のウェブサイトをご覧ください: