大和ハウス、アラバマ州に進出
大和ハウス工業株式会社が新たにアラバマ州で戸建住宅事業を展開することになりました。2025年11月1日(米国時間)に、米国南東部で活動するWrEn Homes, LLC(通称・レン社)から戸建住宅事業を譲受することが発表されました。これにより、大和ハウスはアメリカ市場における存在感をさらに強めることを目指しています。
 アラバマ州ハンツビルの住宅市場
アラバマ州ハンツビルは、宇宙・防衛関連の拠点やIT関連の研究開発施設があり、先進的な生産拠点が集まる地域です。米商務省のデータによれば、2024年には一戸建住宅の許可件数が全米でトップ50に入ることが予測されています。また、1990年代の終わりから2020年代の現在までに、人口は58%も増加すると見込まれており、今後ますます住宅に対する需要が高まるとされています。
 グループの戦略
大和ハウスグループでは、地域に根ざした事業展開が重要とされており、アメリカにおける事業拡大を進めています。キャッスルロック社が中心となり、既存の地域法人と連携しながら、地域ごとの特性に合わせた住宅供給を行っていきます。特に、レン社が主に展開する高価格帯の住宅は、買替層向けの需要に応えるものであり、今後の成長が期待されています。
 今後の展開
キャッスルロック社は、テキサス州を起点にし、アリゾナ州やテネシー州への進出を果たした後、この度アラバマ州へも事業を広げることとなりました。レン社の持つノウハウを活用することで、さらなる規模の拡大が見込まれており、地域における住宅市場の競争力が増すことに寄与するでしょう。
 エリア拡大の背景
大和ハウスグループは、2026年度に海外事業で売上高1兆円、営業利益1,000億円を目指しています。この目標達成のためには、各地域の市場特性を理解し、より良い住環境を提供することが必須です。また、アメリカの既存の3社(スタンレー・マーチン社、キャッスルロック社、トゥルーマーク社)の連携を強化し、年間の戸建住宅引渡戸数を2024年度に比べて大幅に増加させる計画です。
 まとめ
このように、大和ハウス工業のアラバマ州への進出は、単なる事業拡大に留まらず、地域の住宅市場に新たな風を吹き込む可能性があります。今後の動向に注目が集まります。特に、地域に根ざしながらも高い品質を目指す住宅供給は、消費者にとっても価値のある選択肢となることでしょう。