大阪府と株式会社SkyDriveは、2025年1月31日、災害時に物流ドローンを活用した物資輸送に関する協定を締結しました。この協定は、大阪府内の孤立集落に対する物資の配送をよりスムーズに行うことを目的としています。SkyDriveは、愛知県豊田市に本社を置き、「空飛ぶクルマ」の開発やドローン関連サービスを提供している企業です。この協定締結により、大阪府がこのような物流ドローンの活用について正式に決定したのは初めてのことです。
この協定の背景には、24年1月の能登半島地震における事例があります。SkyDriveはこの際に、孤立集落への物資輸送を手掛けました。これを受けて、大阪府も大規模災害時の対応に向けて、ドローン事業者との意見交換を進めてきました。最終的に、SkyDriveのドローンを用いた物流サービスによって、孤立した地域への迅速な物資輸送を実現する仕組みが整ったのです。また、平常時にも大阪府主催の防災訓練に参加し、地域の防災力向上に寄与することが期待されています。
協定の概要
協定は、災害時における無人航空機の活用による物資輸送に関するものです。主な内容は以下の通りです:
1.
協定名称: 災害時等における無人航空機を活用した物資の輸送等に関する協定書
2.
締結日: 2025年1月31日
3.
主な内容:
- 災害時、大阪府からの要請に基づき、孤立集落等への物流ドローンによる物資輸送
- 平常時には防災訓練などへの参加を通じて、円滑な活動のための準備
SkyDriveのドローンサービスの特徴
SkyDriveは、2022年4月に物流ドローンサービスの運用を開始し、事故ゼロを維持しながら全国各地で実績を積んできました。独自の安全運航に関するノウハウを蓄積し、安定したサービスを提供しています。このような背景から、大阪府との協定締結は、地域の防災力を大いに高めるものと考えられます。
大阪府とSkyDriveの声
大阪府副知事の森岡氏は、近年の大雨や地震などの災害を受け、企業との協力の重要性を強調。特に、孤立集落への物資の迅速な提供が必要であると述べ、SkyDriveとの連携を心強く思っていると語ります。一方、SkyDriveのCBOでありドローン事業部長の村井氏は、協定締結が実現したことに喜びを表し、山間部への物資運搬においてドローンの活用をはかっていると述べました。彼は、過去2年間で1,000回以上のフライトを事故無く行い、顧客からも高い評価を得ていると付け加え、今後も大阪府の災害対応力を強化するために尽力していく考えを示しています。
このように、大阪府とSkyDriveの協定締結は、将来的な災害時の救援活動において、重要なステップとなることでしょう。地域の安全を保障するためにも、さらなる発展が期待されています。