エバグリーン廣甚、全47店舗に自動発注サービス導入
エバグリーン廣甚株式会社が、自社のスーパーマーケット及びドラッグストアにおいて、自動発注サービス「sinops-CLOUD」の導入を完了しました。このプロジェクトは、地域密着型の店舗運営を行う同社が、効率的な在庫管理を実現するために行われました。
エバグリーン廣甚の背景
エバグリーン廣甚は、生鮮食品を中心とした「スーパーエバグリーン」と、様々な商品を取り揃えたドラッグストア「エバグリーン」を運営しており、和歌山を主軸に関西全域に広がる47店舗を展開しています。
同社の特徴的な点は、ボリューム感ある商品展開と楽しい売り場作りです。その運営には常に在庫管理の精度が求められます。初めは「セルワン・バイワン」という発注方法を採用していましたが、これは発注の精度がスタッフの経験に左右されてしまうという課題を抱えていました。また、日配食品など賞味期限の短い商品に関しては、日毎の手動発注が必要で、店舗業務に多大な負担を強いる形となっていました。
自動発注サービス「sinops-CLOUD」の導入
そこで、エバグリーン廣甚は「sinops-CLOUD」の導入を決定しました。この自動発注システムは、需要予測に基づいて発注を行うことが特徴です。これにより、在庫の確保が容易になり、店舗ごとの個性を尊重しながらも、効率的な業務運営が可能となりました。
2022年の導入開始から、2024年10月までの間に全店舗での稼働を実現しています。
導入による業務改善
システムの導入後、発注にかかる作業時間が最大80%削減され、発注精度も大幅に向上しました。店内の売れ行きに基づいて、売れ筋商品は多く発注し、売れない商品は発注数を減らすという需給の最適化が進みました。さらに、エバグリーン廣甚では特定の曜日に所有店舗からの発注が集中していた問題にも対応。sinops-CLOUDを駆使することで、発注日を調整し、物流センターへの物量の偏りを解消しました。これにより、納品回数や品出し作業の負担も軽減されています。
店舗スタッフからの高評価
導入を担当したエバグリーン廣甚のシステム部の月井宗志氏は、次のようにコメントしています。「sinops-CLOUDにより、発注作業のみならず、物流、納品、品出しが効率化され、店舗スタッフにも非常に好評です。サプライチェーンの改善に向けた調整が手軽に行えるようになり、今後の業務改善が楽しみです。」
今後の取り組み
エバグリーン廣甚は今後もsinops-CLOUDを活用し、さらなる業務効率化や在庫管理の最適化、また物流改善に努める方針です。特に、各店舗の運営において生じるばらつきの解消や、発注に関する新たなアプローチも模索しています。今後25年には、新たに「sinops-WLMS」と呼ばれるサービスの実証実験も開始する予定で、より効率的な店舗運営を目指していきます。
エバグリーン廣甚について
エバグリーン廣甚株式会社は、1885年に創設されて以来、スーパーマーケットやドラッグストアを中心に事業を展開してきました。食料品や薬品、雑貨など多彩な商品を取り揃え、地域に密着したサービスを提供しています。また、ドライブスルーの調剤薬局を運営するなど、独自の取り組みにも力を入れています。
株式会社シノプスについて
一方、株式会社シノプスは需要予測型自動発注サービス「sinops」を開発・販売しているIT企業です。需要予測が難しい食品分野で多くの小売企業に導入され、業務の効率化を実現しています。
結論
エバグリーン廣甚の最新の取り組みは、スーパーマーケット業界における新たなスタンダードを生み出す可能性を秘めています。今後の動向に注目です。