沖縄・伊是名村とTRAPOLの協定締結による観光振興の未来
沖縄県伊是名村がTRAPOL株式会社と協力し、地域活性化に向けた新たな一歩を踏み出しました。この協定は、総務省の「地域活性化起業人制度」を活用し、TRAPOLから観光分野の専門人材を派遣するものです。期間は2025年10月から2028年3月までで、最大3年間の契約更新が可能です。
美しい島の持続可能な未来
伊是名村は、美しい海に囲まれ、豊かな自然環境と伝統が息づく魅力的な地域です。しかし、少子高齢化や人口減、観光客数の減少といった課題も抱えています。これらの問題に対処するためには、地域資源を活かした持続可能な観光振興が不可欠です。
TRAPOLは、民間企業で培った企画力や発信力、マネジメント力を持ち込み、伊是名村の観光振興に取り組むことになります。派遣される鈴木瑛氏は、全国各地での体験型観光コンテンツの開発に携わってきた経験があり、その知見を伊是名村の自然や文化、人々と組み合わせて新しい観光モデルの構築を目指します。地域住民の知恵を掛け合わせることで、伊是名村が掲げる「人と自然と文化が調和する持続可能な発展」を実現することが期待されています。
新たな観光モデルの構築
鈴木氏は、北海道出身であり、大学時代から離島巡りに興味を持ち、多くの島々を訪問してきました。知夫里島での地域おこし協力隊としての経験や、SUPインストラクター、潜水士の資格を活かし、宮古島や与那国島など様々な地域で活躍してきた彼の目標は、伊是名村の観光を単なる観光地としての枠を超え、地域への理解を深める体験として届けることです。民間企業での企画力や発信力を活かし、地域の独自性を引き出していきます。
伊是名村の自然と文化
伊是名村は、沖縄本島からフェリーで約1時間の位置にある、周囲約17km、面積約15.4km²の小さな島です。琉球王朝第二尚氏の始祖である尚円王の生誕地として知られ、貴重な歴史的遺産が点在しています。島内では、漁業や農業を基盤とした自給自足の文化が根付いており、のんびりとした静かな生活が行われています。
観光振興にあたっては、地域住民との密な連携が不可欠です。観光客に対して島の魅力を発信し、地域の自然や文化を体感できるプログラムを開発することで、観光地としての希少性を高め、持続可能な形で発展させていくことが目指されています。
TRAPOL株式会社とは
TRAPOLは、旅行体験を通じて人々を繋げる旅行コンテンツ企業です。関西電力の社内ベンチャーから2019年に設立され、現在は全国的に体験型ツアーや観光コンテンツの企画・運営を行っており、地域活性化プロデュースにも力を入れています。TRAPOLの使命は「世界中の旅先が“会いたい友達”で溢れる世界を創ること」であり、伊是名村との連携もその一環として位置付けられています。
これからの伊是名村とTRAPOLの取り組みが、地域の未来をどう変えていくのか期待が高まります。観光と地域の持続可能性を両立させるための新たな道が開かれていくことでしょう。