大阪拠点の太陽工業が米国における膜屋根改修工事を受注
近年、環境への配慮が求められる中、建築においてもエネルギー効率の向上や持続可能性が注目されています。その中で、太陽工業株式会社が手がける新しい技術「テンソサーモ」が、アメリカにおける膜屋根改修プロジェクトに採用されました。この工事は、アメリカのメリーランド州バルチモアにある「Rita Rossi Colwell Center」で行われ、約30年ぶりとなる屋根の改修となります。
Rita Rossi Colwell Centerとは
この施設は、メリーランド大学バイオテクノロジー研究所の一部で、マリンバイオロジーに関する研究や教育、イベントの開催、スタートアップへのサポートなど、多岐にわたる機能を持っています。
2022年には、著名な海洋細菌研究者、Rita Rossi Colwell博士の名を冠して改名され、より一層その重要性が認識されています。
新素材「テンソサーモ」の特徴
今回の改修に採用される「テンソサーモ」は、断熱性に優れた高機能膜材です。この素材には微粒子シリカエアロゲルが練り込まれた不織布が使用されており、高い断熱性と柔軟性を兼ね備えています。透光性と軽量性を保持しつつ、室内温熱環境を安定させてエネルギー効率を大幅に向上させることができます。
この「テンソサーモ」は、日本国内では建築材料としてまだ認可されていない膜材ですが、アメリカではその性能が評価され、多くのプロジェクトに利用されています。
現在の改修状況
改修工事はすでに始まっており、既存の内膜の撤去が行われています。新しい膜屋根の完成は2026年3月を予定しており、改修後は未来の施設利用者にとって快適で持続可能な環境が提供されることになります。
太陽工業の取り組み
太陽工業株式会社は、経済性、施工性、透光性、デザイン性に優れた膜面構造物を手がけるリーディングカンパニーです。彼らの企業理念は、「膜の無限の可能性を引き出し、お客さまに感動と快適な環境をお届けする」ことです。この理念をもとに、環境分野の多様なニーズにも応えています。
また、太陽工業は子会社のBirdair Inc.を通じて、アメリカ市場においても大きな影響を与え続けています。国際的なプロジェクトへの積極的な参加により、世界中で「世界を、やわらかく。未来を、あたたかく。」というビジョンを実現しようとしています。
結論
Rita Rossi Colwell Centerの膜屋根改修プロジェクトは、大阪を拠点とする太陽工業の技術と理念が国際的な場でどのように適用されるかを示す重要な例です。これにより、持続可能な社会の実現に向けて、一歩踏み出すことが期待されています。