岡山大学と地域企業、CO₂見える化プロジェクトが始動
2025年8月13日、岡山大学が岡山商工会議所と連携し、CO₂の排出量を可視化する新たな取り組みを始めました。このプロジェクトは学生と地域企業が共同で行い、より実践的な脱炭素支援を目指しています。
プロジェクトの背景
岡山大学の天王寺谷ゼミに所属する学生16人は、このワークショップに参加し、自身のアイデアや知識を地域の企業に提供する機会を得ました。この取り組みは、昨年度から行われている脱炭素経営支援の一環として位置付けられています。重要なのは、企業単体での取り組みではなく、サプライチェーン全体での温室効果ガスの削減が鍵となることです。
具体的な取り組み内容
学生たちは、有限会社東山冷機の製品やサービスを対象に、経済産業省および環境省のガイドラインに基づいたカーボンフットプリント(CFP)の算定に挑戦します。これにより、製品がどれだけの温室効果ガスを排出しているのかが明確になり、企業にとっての価値向上にもつながることが期待されています。
ワークショップの様子
このワークショップでは、岡山大学の研究・イノベーション共創機構から舩倉隆央副本部長が、カーボンニュートラルの必要性や中小企業の取り組みについて説明しました。また、天王寺谷准教授がカーボンフットプリントを通じた企業価値向上について話しました。学生たちは熱心に意見交換し、環境問題への関心が高まっていることが伺えました。
学生の感想
参加した学生たちは、CO₂の見える化が広範な環境への影響を考えるきっかけとなったと感想を述べました。「フロン類がCO₂と比較して数千倍もの温室効果を持つことを初めて知り、その影響の大きさに驚いた」との声もあり、個々の環境意識の高まりを感じさせました。
企業代表の意気込み
有限会社東山冷機の小原代表取締役は、学生たちからの提案を大切にしながら新たな価値の創造に向けて尽力する意気込みを語りました。今後、10月には工場見学を行い、製造プロセスの理解を深める予定です。そして、年内にカーボンフットプリントの算定を目指しています。
地域への還元
このプロジェクトの成果は、地域全体の脱炭素経営を促進することにもつながります。岡山大学は、学生と地域企業、さらには支援機関が一体となり、地域の脱炭素化を進める強い決意を示しています。
岡山大学の取り組みは、地域の特性を活かしながら持続可能な社会を目指すものです。これからの活動にぜひご注目ください。