オンライン診療の進化を支える「Nexstetho HUB」
デジタルシフトが進む中、医療現場でもオンライン診療がますます一般的になっています。この潮流に乗って、株式会社シェアメディカルが発表した新製品「Nexstetho HUB」は、特に注目を集めています。最新のデジタル聴診器「ネクステート」と併用することで、遠隔地でも高品質な聴診を可能にするこの新しい製品は、医療MaaSや施設間のオンライン診療において、患者と医師の接点をよりスムーズにすることが期待されています。
開発の背景:オンライン診療の課題
従来のオンライン診療には、特に「D to P with N型」(医師、看護師、患者の間)のスタイルで、患者の問診用マイクと聴診音を扱うデジタル聴診器の音声を切り替える必要がありました。この切り替えはしばしば技術的なトラブルを引き起こし、患者側の看護師は問題に対処するための負担を強いられていました。このような切り替え操作が原因で、診察が中断されることは非常に非効率です。
「Nexstetho HUB」の革命的な機能
「Nexstetho HUB」はこれらの課題を解消すべく設計されています。このデバイスは、聴診と問診がシームレスに連携することを可能にし、従来のように切り替え操作を必要としません。医師は患者に「息を吸ってください」「吐いてください」と指示しながら、同時に聴診音をリアルタイムで聴取できます。看護師は聴診が終わったら簡単にデバイスの電源を切ることで、この流れるような診療が継続されるのです。
この機能により、医師は対面診療と同じ感覚で遠隔聴診を行うことができ、診断の精度も向上します。さらに、現場スタッフの負担も軽減されるため、より効率的で安心感のある医療が実現するでしょう。
医療MaaSや専門医との連携
「Nexstetho HUB」は、救急医療現場や専門医が遠隔から患者を診察する際にもその真価を発揮します。このような環境において高品質な遠隔医療が求められるのは明白です。特に、医療MaaS車両を使用するシーンでの活用が進むことで、急な事態にも迅速に対応できる基盤が整うことになります。
第53回日本救急医学会総会でのデモ
この「Nexstetho HUB」は、2025年10月28日から30日まで、大阪で開催される第53回日本救急医学会総会にて初めて一般に公開されます。MONET Technologiesが出展する医療MaaS車両内で、ウィーメックス社のオンライン診療システム「Teladoc HEALTH」と接続した遠隔聴診のデモが行われる予定です。このデモを通じて、実際の医療現場での有用性が示されることが期待されています。
まとめ
「Nexstetho HUB」は、オンライン診療システムにおける聴診の未来を切り開く製品です。医療現場の負担を軽減し、診療の質を向上させるこの技術が、今後どのように役立つのか、ぜひ総会でその目で確かめてみてください。