万博で体験する阿蘇の草原文化—自然との共生を考えるイベント
2025年8月14日と15日の2日間、大阪・関西万博のフェスティバルステーションにて、阿蘇、真庭、近江八幡の地域連携による体験型イベント「未来をつむぐ、草原・湖と人の関係性」が開催されます。このイベントでは、阿蘇の自然環境に根ざした文化を紹介し、参加者にサステナビリティの概念について考える機会を提供します。
イベントの概要
この特別なイベントは、公益財団法人阿蘇グリーンストックの主催により、地域の特産品を生かしたコンテンツが展開されます。特に注目なのは、ユネスコ無形文化遺産に登録されている「茅」をテーマにしたプログラムで、自然と共生する文化的景観の魅力を「聴く」「見る」「触れる」3つの観点から体験できます。
聴くプログラム
イベント会場には、著名な講師陣によるトークセッションが行われます。8月14日の午後には、隈研吾氏、沖元太一氏、行方ひさこ氏などが登壇し、茅葺建築をテーマにしたセッションが予定されています。このセッションでは、自然素材や地域資源の活用についての知見がシェアされるほか、特に地域のアイデンティティを形成する重要性が強調されるでしょう。さらに、阿蘇からの女性限定トレイルランニング大会に関するトークもあり、自然とのつながりを感じながら、身体を動かす楽しさも味わえます。
見るプログラム
8月14日と15日の両日には、草原や湖などの再生に関するアートパネル展示が行われます。展示エリアでは、「生物多様性」「循環」「未来」といったテーマに基づき、地域の素材を用いたアート作品が展示され、来場者が視覚的に地域の魅力を体感できるよう工夫されています。これにより、地域文化や自然環境の大切さを再認識できるチャンスとなります。
触れるプログラム
さらに、体験型のワークショップも用意されています。参加者は、阿蘇や真庭、近江八幡の伝統技術に触れながら、手作りの体験を楽しむことができる内容が盛りだくさんです。ススキのミニほうきづくりや、ホタルかご、ヨシを使ったアート作品制作など、親子連れや友達同士で楽しめるアクティビティが用意されています。特に、阿蘇の草原再生プロジェクトに関連するプロダクト紹介も行われるため、地域の取り組みについても理解を深めることができるでしょう。
地域連携の意義
このイベントは、万博のシグネチャーパビリオンである「EARTH MART」の茅葺き屋根に、阿蘇・真庭・近江八幡からの茅が使用されたことをきっかけに、各地域が連携して実現しました。阿蘇グリーンストックや阿蘇市は、草原保全を通じて地域文化を継承していく重要性に取り組んでおり、この機会を通じてその価値を全国、さらには海外へと発信することを目指しています。
最後に
2025年の万博において、阿蘇の草原文化を体験し、未来に向けてのサステナブルな暮らしを考えるきっかけになることを願っています。この機会を通じて、地域の魅力を再発見し、自然と調和した暮らしについて考える素晴らしい時間をお楽しみください。参加者の皆さんにとって、心温まる出会いと学びの場になることでしょう。