お口の健康と脂肪肝
2025-10-27 10:37:46

お口の健康が脂肪肝のリスクを減少させる可能性についての最新研究

お口の健康が脂肪肝のリスクを減少させる可能性



近年、肥満の増加に伴い、日本でも脂肪肝の感染者数が2000万人を超えているそうです。この脂肪肝は、今後「代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD)」と呼ばれることになり、生活習慣病との関連が深い病気です。最近、サンスターグループが自治医科大学と共同で行った研究において、MASLDの患者と健康な人の口腔状態の関連性が初めて分析されました。

研究の背景と目的



研究の背景には、欧米化した食生活による肥満人口の増加があり、この傾向は日本でも顕著です。脂肪肝は肝硬変や肝がんなどへ進行するリスクが高く、早期の予防がとても重要です。これまでの研究では、NAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)と歯周病の関連性が示されているものの、口腔の機能とその影響について報告はほとんどありませんでした。

このため、サンスターは自治医科大学と共に、MASLDと口腔の健康状態との関連を調査することを決定しました。

研究の対象と方法



本研究では、自治医科大学病院に通う19名のMASLD患者(平均年齢54.1歳)と、健康診断センターの26名(平均年齢48.4歳)を対象としました。MASLDは超音波検査で診断され、口腔の状態は様々な指標を用いて評価されました。

また、質的な生活の質(QOL)への影響はGOHAIという質問票を用いて測定しました。具体的には、口腔衛生、むし歯、歯周病、咀嚼能力などが評価対象となりました。

研究結果



研究の結果、MASLD患者は、食事や会話において健常者よりも大きなをお口に関する問題を自覚しており、特にQOLに影響を及ぼしていることが分かりました。具体的には、食べる力や発音には差がなかったものの、口腔衛生やしっかりと噛める歯の数には明確な差が存在しました。

さらに、年齢、性別、肥満を調整しても、MASLDの症状との関連は有意であり、機能歯の数が多いほどリスクが低くなることが示されました。これは、口腔の健康を維持することがNASLDの予防において重要であることを示しており、医科と歯科が連携してアプローチする新しい医療の形が期待されます。

お口の健康がもたらす可能性



この研究で明らかになったように、MASLDのリスクはお口の健康によって変化する可能性が高いです。特に、しっかり噛める歯が多い方ほど、MASLDのリスクが低くなるため、日々の口腔ケアが予防に繋がるでしょう。お口の不具合は食事や会話の質を下げることから、QoLにも大きく影響します。

結論と期待される未来



この研究は、口腔の健康が全身の健康にどれほど影響を及ぼしているかを再認識させるもので、今後もお口の健康に注目することが重要です。お口の清潔を保ち、健康な歯を維持することが、MASLD予防の観点からも重要だということが示されました。今後は、医療と口腔ケアの連携が進むことで、より健康的な生活の実現が期待されます。サンスターは、これからも人々の健康寿命を延ばすための情報・製品の提供に取り組んでいきます。


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