江崎グリコとキユーピー、未来の物流を切り開く自動運転トラックの実証実験
2025年7月より、江崎グリコ株式会社とキユーピー株式会社、さらに株式会社キユーソー流通システムと株式会社T2が共同で、自動運転トラックによる幹線輸送の実証実験を実施します。本プロジェクトは、関東と関西間の高速道路の一部区間で行われ、物流業界の課題に挑む重要なステップです。
1. 背景と目的
最近、日本の物流業界では人手不足が深刻な問題として浮かび上がっています。特に長距離輸送ではドライバー不足が懸念され、多くの企業が効率を求めています。そこで、江崎グリコとキユーピーは、自動運転技術を活用し、両社の得意領域である菓子類やドレッシングの輸送を効率化するための実証実験を行うことにしました。これは将来的にレベル4自動運転トラックを効果的に活用するための重要な歩みとなります。
2. 実証概要
この実証実験は、2025年7月17日以降の計4回にわたり、キユーピーの五霞工場から神戸工場、そしてグリコの神戸工場から所沢DCへと往復するルートで実施されます。実験にはレベル2相当の自動運転トラックを使用し、ドライバーが常に運転を監視する形で行われます。
実証の内容としては、貨物を積載した幹線輸送における自動運転走行ルート及びリードタイムの検証、想定したオペレーションパターンの有効性検証が含まれます。これによって自動運転トラックの実績を積む機会とし、今後の物流革新に寄与することを目指しています。
3. 各社の役割
このプロジェクトにおける各社の役割は以下の通りです。タイムリーに協力しながら進めていきます。
- - 江崎グリコとキユーピー:実証貨物の提供。
- - キユーソー流通システム(KRS):ルートと運行マネジメント。
- - 株式会社T2:全体マネジメントと実験用車両の提供。
4. 期待される成果
この共同検証により、自動運転トラックの実用化に向けた実績を積むことができると共に、各社間の協力によって待機時間の削減や運行スケジュールの改善が望まれます。企業間連携を進めることで、物流業界の未来を切り開く新たなモデルが生まれることが期待されており、この取り組みは2024年問題として知られる物流危機の解決にも大いに寄与するでしょう。
5. 企業代表のコメント
江崎グリコ株式会社 執行役員 髙橋康巳氏
「私たちはこの実証実験を通じて、物流技術の革新が進み、日本でも自動運転トラックが広がることを期待しています。持続可能な物流の実現に邁進したいと思います。」
キユーピー株式会社執行役員 前田賢司氏
「物流環境は厳しさを増していますが、我々は新たな輸送手段の導入を通じて、持続可能な物流の実現に向けた取り組みを進めていきます。」
株式会社T2代表取締役CEO 森本成城氏
「自動運転技術を活用して、日本の物流課題を解決していくことに全力を尽くします。」
まとめ
この実証実験は、物流業界における革新の一環として注目を集めており、今後の動向が期待されます。自動運転トラックが日本の物流に新しい風をもたらす日が待ち遠しいですね。