障がい者雇用の先進事例、ハウスあいファクトリーの取り組みとは
大阪府東大阪市に本社を構えるハウスあいファクトリー株式会社は、障がい者の雇用において厚生労働省から『もにす認定』を取得しました。この認定は、障がい者雇用に関する優れた取り組みを評価するもので、ハウスあいファクトリーがどのように障がいの有無に関わらず職場環境を整えているのか、その仕組みを探ります。
もにす認定とは?
『もにす認定』は、障がい者の雇用促進と安定を目的とした制度であり、厚生労働大臣が優良な中小事業主を認定します。この認定を受けた企業の取り組みは、地域の障害者雇用のモデルとされ、他の企業とも知見を共有することによって社会全体の障がい者雇用の促進が期待されています。
ハウスあいファクトリーの取り組み
ハウスあいファクトリーは2009年に設立され、2009年から障がい者雇用をスタートさせています。設立当初から、障がい者と健常者が共に助け合いながらスパイス製品を生産しています。この取組みの背景には、職場環境を整え、誰もが活躍できる場を提供したいという強い思いがあります。
現施設では、聴覚、知的、精神的な障がいを持つ全ての方が活躍できるよう、育成チームが教育訓練を行います。新入社員は、まず各ライン作業のOJTを受け、その後製造ラインに配置される仕組みです。さらに、聴覚障がいをお持ちの方のために光や色で感知できる設備や、連絡用の呼び出しボタンを設置して迅速なサポートを実施しています。
社内の健康支援活動
ハウスあいファクトリーでは、従業員の健康と社会生活の質を向上させるため、定期的に様々な学習会や健康セミナーを開催しています。また、ウォーキングやハイキング、健康コンテストといったイベントを通し、社員同士のコミュニケーションを促進しています。こうした取り組みを通じて、働くことの楽しさを体感し、互いに成長しあえる環境をつくっています。
従業員の割合と統計
現在、ハウスあいファクトリーには、全従業員80名のうち、約6割が障がい者という多様性のある職場です。障がいのある従業員は、聴覚障がい者22名、知的障がい者19名、精神障がい者5名、身体障がい者2名と多岐にわたります。障がい者が自己の強みを最大限発揮できるよう、合理的配慮が多方面に行われています。例えば、特定の作業に特化したコースも用意されており、個々の特性に応じたチャレンジを支援しています。
企業の成長と今後の展望
ハウスあいファクトリーは、品質にこだわった香辛料製品の製造に努め、社会貢献と企業成長を両立させる姿勢を貫いています。グループ全体で障がい者の雇用率を高め、障がい者雇用の新たな基準を築くことを目指しています。このような取り組みが、他の企業にとっても良いお手本となり、より多くの障がい者が働きやすい社会を実現することが期待されます。
今後もハウスあいファクトリーがどのような新しい取り組みを行い、さらなる成長を遂げるのか、目が離せません。