DwilarとEquifaxが手を組む
2024年、アメリカのカリフォルニア州に本社を置くDwilar, Inc.(以下、Dwilar)とジョージア州のEquifax, Inc.(以下、Equifax)が、外国人向けの与信判定モデルの構築に向けて協業を開始しました。この取り組みは、米国のFintech Sandboxプログラムの一環として実施され、今後、日本や世界各地でも外国人に対してより良いサービスを提供することを目的としています。
 協業の目指すもの
 外国人向けの与信判定の課題解決
Dwilarは、世界63カ国の与信情報機関とオープンバンキングシステムを活用して、外国人の与信判定を迅速かつ容易に行うシステムを開発しています。このシステムは、実際には現地のクレジットスコアを持たない外国人を対象にしているため、Equifaxが持っているEUや北米圏の4億人分のクレジットスコアと連携し、外国人向けの与信判定の質を向上させることを目指しています。
 UI/UXの改善
このプロジェクトでは、与信判定プロセスのUI(ユーザーインターフェース)およびUX(ユーザーエクスペリエンス)の改善にも取り組み、外国人がより使いやすいシステムを構築することが重視されています。このような取り組みにより、外国籍の方も煩わしさを感じずに、スムーズに与信判定を受けられるようになるでしょう。
 Equifaxについての紹介
Equifaxは、米国のジョージア州に本社を置く大手消費者信用調査機関であり、ExperianやTransUnionと並ぶ「ビッグスリー」として知られています。この企業は、世界中で8億人以上の消費者及び8,800万社以上の企業に関するデータを集約しており、信用・人口統計データおよび企業向けサービスを提供しています。
さらに、消費者向けにはクレジットモニタリングや不正防止サービスも行い、アメリカ大陸、欧州、アジア太平洋地域などで事業を展開しています。
 FinTech Sandboxとは
FinTech Sandboxは、非営利団体が構築したグローバルなフィンテック支援プログラムです。このプログラムは、有望なフィンテック企業がプロダクト開発に必要なデータやリソースを無償で使用できる環境を提供しています。選ばれた企業は、金融関連のデータフィードやAPI、クラウドインフラストラクチャの利用枠などを受けることができます。
採択率は年々減少傾向にあり、わずか3%以下の競争率の中から選ばれた企業にはKenshoやEven Financialなど、名だたるスタートアップが名を連ねています。
 Dwilarのビジョン
Dwilarは、AI技術を駆使して外国人の与信判定をワンクリックで実現することを目指しています。このシステムにより、現地の与信情報機関から提供される与信レポートと同等、または企業のニーズに合ったカスタマイズを行い、外国人が日本やアメリカでスムーズに与信を受けられるようにします。
今後この協業が進展し、国境を超えた与信判定のシステムがどのように形を変えていくか、ますますの注目が集まります。この新たな試みが、外国籍の方々が求めるどのようなソリューションを提供するのか、期待が高まります。
 
 
 
