米国・メキシコでの「D-JIT」サービス開始、製造業の効率化へ大きな一歩
株式会社ミスミグループ本社は、2025年11月4日より機械部品を中心とした新たな調達サービス「D-JIT」の提供を米国とメキシコで開始しました。このサービスは、ワンクリックで大量注文が可能となるもので、特にEV関連や自動化倉庫に必須の機械部品の効率的な調達を実現します。
D-JITの革新と背景
D-JITは、これまでに日本、韓国、タイ、台湾、欧州で展開されており、その利用社数は累計9万を超えています。このサービスは、少量多品種の短納期調達に強いミスミが、増大する需要に応えるために開発されました。特に、米国では製造業の国内回帰が進む中、搬送ロボや医療機器などの要求に応じた多くの機械部品が必要とされています。実際のところ、調達担当者が複数のサプライヤーに部品を問い合わせるという従来の非効率な方法は、D-JITによって解消されます。
ミスミはこれまで少量の機械部品の提供に特化していましたが、D-JITにより大口の需要にも対応可能になりました。その仕組みは、700社以上のサプライヤーの在庫情報を統合・可視化し、顧客が必要とする部品をスムーズに入手できるようにするものです。これにより、購買担当者は在庫がある部品を迅速に見つけ出すことができ、業務の効率化が進むことでしょう。
メキシコ市場への適応
メキシコでもD-JITは、在庫情報の可視化を行い、同様に効率的な購入プロセスを提供します。従来から機械部品を必要としていた製造業者にも強力なサポートを提供し、大規模な現場でも円滑な運用が可能になります。ボルトやシャフトなど、先行地域と同様の商品カテゴリーも提供されます。
これまでの実績と未来の展望
D-JITは、従来の見積もり時間や納期調整もゼロにし、顧客がスムーズにオーダーを行える環境を構築しています。その結果、ミスミの在庫金額は従来比16倍の8000億円に達しました。この取り組みは、「日本DX大賞2025」や「ロジスティクス大賞」においても評価されています。
さらに、ミスミグループは「デジタルモデルシフト」を成長戦略の核としており、今後もITやAIを駆使してものづくりプロセスを革新します。「得ミスミ・楽ミスミ」の提案により、設計・調達プロセスの効率化を図り、よりクリエイティブな業務へのシフトを促進します。
D-JITをもっと知るために
D-JITについて動画で詳しく知りたい方は、YouTubeの「ミスミ公式チャンネル」で仕組みや価値を視聴することができます。
ミスミ公式YouTubeチャンネル
まとめ
米国とメキシコで開始されるD-JITサービスは、これまでの製造業における調達業務を劇的に変える可能性を秘めています。ミスミは顧客一人ひとりのニーズに応じたサービスを展開し、持続的な成長を支えるパートナーとして活動を続けていきます。