ロート製薬が発見したプレラクトンの不快臭低減効果とは
ロート製薬株式会社(大阪市)が発表した最新の研究成果が、女性の香りに関する悩みを解決する可能性を秘めている。特に、若い女性に特有の香り成分「ラクトン」に関する研究が行われ、プレラクトンという新たな成分が注目されている。プレラクトンは、ラクトンの前駆体であり、女性特有の体臭の改善に寄与する可能性があるとされている。
研究の背景と目的
近年、体臭への関心が高まる中で、多くの女性が自身の体臭に悩んでいるという調査結果が示された。実際、20代から60代の女性のうち約48%が体臭に悩んでいるというデータがあり(ロート製薬調べ)、体臭を気にする年代を考慮する必要があるだろう。そこで、女性の体臭に含まれる甘い香り成分ラクトンが年齢と共に減少し、その結果、体臭が変わることがデータからも分かってきた。
プレラクトンの新機能発見
ロート製薬の研究チームは、プレラクトンが酸っぱい・ツンとした不快臭を低減する特性を持つことを発見した。これは、プレラクトンが人の肌の上でラクトンへと変わる過程で、悪臭成分に働きかけ、その一部を減少させることによって実現される。この結果、女性のニオイ悩みを緩和する新たな手法が生まれる可能性が示唆されている。
実験結果の詳細
研究チームは、悪臭成分の中から酢酸、イソ吉草酸、イソ酪酸、4-メチル-3-ヘキセン酸の4つを選定した。これらの悪臭物質にプレラクトンを加えることで、酸の濃度が大きく低下することが確認された。このように、プレラクトンの添加によって、ラクトンの量も優位に増加することが実験で確かめられた。また、官能評価による実験でも、プレラクトンとの混合物を使用することで、悪臭成分の不快度が顕著に減少することが確認されている。
今後の展開
この結果から、本研究は、ニオイ対策製品へのプレラクトンの応用を促進するものと期待されている。ニオイの元を抑制するだけでなく、プレラクトンによる香りの補強という新たなアプローチを提案している。ロート製薬は今後もこの研究を進めることで、体臭の改善に寄与し、さらに新たな価値を提供することを目指している。
まとめ
「プレラクトン」はロート製薬による新たなニオイ対策の未来を切り拓く成分として、今後の製品展開にも期待が高まる。ニオイ悩みから解放される日も遠くないかもしれない。これからも科学の進歩が、女性たちの自信につながることを願いたい。