介護報酬改定に関する現場の実感調査結果を振り返る
2026年6月に行われた介護報酬改定は、政府の総合経済対策に基づき、介護従事者の賃上げを目的として実施されました。これに伴い、株式会社エス・エム・エスが提供するダイレクトリクルーティングサービス「ウェルミージョブ」では、介護報酬改定が現場にどのような影響を与えているのかを調査しました。今回は、その調査結果について詳しくご紹介します。
調査の概要
「6月の介護報酬改定 実感調査」は、全国の介護従事者を対象に実施され、回答者数は555名にのぼりました。調査期間は2026年6月26日から7月22日までで、Webを使用したアンケートを通じて回答を得ています。調査内容は、改定の実感や職場満足度、そして職場の定着にどのような影響を与えたのかを探ることを目的としています。
調査結果の要点
賃上げを実感する従事者は約3割
調査によると、賃上げが実際の給与にどの程度反映されたか、あるいは反映される予定かといった問いに対して、約30%の回答者が「はい」と答えました。一方で、29.7%の方が「実施なし」と回答し、さらに38.9%が「わからない」とし、約70%が現状賃上げを実感できていないという結果が出ました。
基本給の賃上げは厳しい現実
基本給の賃上げについては、調査対象者の半数以上がその額が1万円未満であると回答。「1,000円未満」との回答が最も多く、実際の賃上げが小幅であることが浮き彫りになりました。
企業からの説明不足
改定に際して、企業から「十分な説明があった」と答えたのは僅か9.7%にとどまり、反対に「説明はなかった」と回答した人が半数を超えました。これにより、介護報酬改定の趣旨や意義に関する理解が不足している現実が示されました。
職場満足度の現状
介護報酬改定による職場の満足度については、「変わらない」と回答した人が67.9%という結果になりました。基本給の賃上げが行われた方の62.6%は「満足度が上がった」と回答していますが、賞与や一時金による支給を受けた層では、その割合が35.3%に留まっています。
満足度の低いポイント
調査の中で、職場満足度において低い評価を受けた分野は「将来のキャリア展望」「評価の公正さ・基準の明確さ」「業務改善提案のしやすさ」であり、給与の水準は相対的に影響が少ないとされています。
専門家のコメント
超高齢社会が進む中での介護人材不足は、依然として重要な国の課題です。塩﨑雄一郎本部長は、今回の改定がどのように現場で受け止められたのかを分析し、賃上げの実感を約3割と示した結果に注目。賃上げだけでなく、従業員一人ひとりが将来を描ける仕組みづくりが重要であると強調しています。
今後の展望
エス・エム・エスは今後も、介護従事者と職場のマッチングを強化し、働きやすい環境作りに力を入れていく方針です。介護業界における働き甲斐の向上と、職員の定着率向上に向けた取り組みが今後も期待されます。
詳細は「ウェルミージョブ」の公式ウェブサイトをご覧ください。ぜひ、現場の実情を理解し、さらなる改善に向けた活動に目を向けていきたいものです。