千里蓄電所の運転開始
2025-08-20 11:32:39

千里蓄電所の商業運転開始—電力系統の安定化と再エネ推進へ

千里蓄電所の商業運転開始



2023年、本日、千里蓄電所が商業運転を開始しました。このプロジェクトは、伊藤忠商事、大阪ガス、東京センチュリーの共同出資によるもので、再生可能エネルギー(再エネ)の導入拡大を後押しする大きなステップとなります。千里蓄電所は、大阪府吹田市に位置し、定格出力は11MW、定格容量は23MWhのリチウムイオン電池を利用した系統用の蓄電所です。

近年、再エネの導入が進む中、その出力には不安定さが伴います。これに対処するために、蓄電池の重要性は高まっています。千里蓄電所の商業運転開始により、電力系統の安定化が期待されており、電力需給の調和を図ることができます。

この蓄電所は、大阪ガスネットワークの千里供給所内に設置されており、特別な基盤技術で運営されています。2023年4月に、環境共創イニシアチブの補助金の採択を受けて工事が始まりました。その結果、すべての手続きが完了し、無事にこの重要な施設の商業運転が開始されたのです。

事業者とその役割



千里蓄電所株式会社の代表取締役社長は松井宏樹氏で、設立日は2023年5月29日です。同社は、以下のような役割分担で運営が行われています。

  • - 伊藤忠商事:蓄電池やパワーコンディショニングシステム(PCS)の調達、メンテナンスを担当。
  • - 大阪ガス:蓄電池の運用と電力市場での取引を行う。
  • - 東京センチュリー:事業の評価や運用のサポートを担当。

これらの企業は各々の強みを活かし、持続可能な電力供給の実現を目指しています。

各社の取り組み



伊藤忠商事


伊藤忠商事は、家庭用蓄電池を利用したデマンドレスポンス事業や、大規模蓄電システムとAIを基にした電力需給予測を活用したプロジェクトを推進しています。これによって、電力の「調整力」を高め、再エネの普及を促進する取り組みを推進中です。

大阪ガス


Daigasグループは、2050年を目指すカーボンニュートラルの達成に向け、蓄電池事業にも力を入れています。2030年までに蓄電池の運用規模1,000MWの実現を目指しており、千里蓄電所がその旗艦としての役割を果たします。この施設は、大阪ガスが国内で初めて商業運転を行う系統用蓄電所です。

東京センチュリー


東京センチュリーは、蓄電池事業の拡大を戦略的目標とし、系統用および併設型の蓄電池発電所の設置や運営に積極的に取り組んでいます。これにより、さらなる電力系統の安定性向上を目指しています。

最後に



千里蓄電所の商業運転開始は、再生可能エネルギーの拡充に向けた重要な一歩です。これにより、持続可能な社会を実現するための基盤が整いつつあります。今後のさらなる神戸市の発展につながることを期待しています。


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