新入社員意識調査
2025-07-07 15:02:34

卸・小売業の新入社員意識調査2025が示す新たなキャリア観

新入社員意識調査2025の結果



近年、卸売業・小売業における新入社員たちの意識が変化していることが明らかになりました。ALL DIFFERENT株式会社とラーニングイノベーション総合研究所が行ったこの意識調査は、2025年度新入社員を対象に実施され、これまでの調査と比較して興味深い結果が得られました。

調査の背景


卸売業・小売業は現在、人手不足や価格転嫁との戦い、さらにデジタルトランスフォーメーション(DX)への対応など、さまざまな課題に直面しています。特に新人の早期離職率が高まっているこの業界では、若手社員の定着を図るための施策が急務です。環境の変化に迅速に対応できるリーダーの育成が求められる中、彼らのキャリア意識を理解することが重要となっています。

調査結果の概要


調査の結果、最も注目されたのは「キャリア志向がない」という意識が初めて管理職志向を上回った点です。さらに、72.5%の新入社員が「できれば今の会社で働き続けたい」と回答し、この数字は7年間で最高の結果を記録しました。

1. キャリア志向について


最初に、2025年度の新入社員に将来担いたい役割について尋ねたところ、「特にキャリアへの志向はなく、楽しく働きたい」という回答が28.2%と最も高い結果となりました。管理職の志向は27.9%、専門性を追求したいという意見は18.3%と続き、この回答が管理職志向を初めて上回ったことは注目です。

2. 勤続意向向上


続いて、現在の会社で働きたいかを尋ねた結果、72.5%が「できれば今の会社で働き続けたい」と回答。これは他業種に比べて7.6ポイント高い数字です。定着志向が高まりつつある一方で、転職したいと考える新人は10.7%と少ないことも注目されます。

3. 働き続ける条件


新入社員が今の職場で続けたいと考える条件を聞いたところ、最も多かったのは「職場の人間関係が良い」で約69.5%が同意しました。また「高い給与・賞与」が64.9%で続き、安定した業績が重要視されています。

4. 労働時間についての意識


未来の労働環境に対する意見では、半数が「定時に帰りたい」と回答しました。これは他業種に比べて5.8ポイントも高い結果が出ており、仕事と私生活のバランスを重視する傾向が見受けられます。

5. 時間の使い方


20代の新入社員に、時間の使い方として最も近い考えを尋ねたところ、仕事とプライベートを両立させたいという意見が最も多く見られ、特にプライベートを優先したいという意見は他業種に比べて高い割合を占めています。

6. リーダーに求められる姿勢


新入社員が考えるリーダー像には、「リーダーシップが求められそう」という意見が55%に達し、強い意志が求められる傾向が強いことも示されています。

まとめ


この調査から、卸売業・小売業の新入社員たちは、キャリアに対する明確な志向がなくとも、安定した職場環境を望んでいることが浮き彫りになりました。特に、新入社員が感じる課題として「職場の人間関係」や「労働時間」が大きく影響している様子が伺えます。

今後企業側としては、このような新入社員の意識を反映した育成プランや職場環境の改善が求められることでしょう。キャリアに対する志向があまり見られない中でも、社員の安定した生活を支える施策が企業の成長につながっていくことが期待されます。


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