特殊詐欺防止のための啓発活動
2025年11月2日、茨城県北茨城市において市制施行70周年を記念する特別公演が開催され、警察官による特殊詐欺防止の啓発活動が行われました。このイベントには、警察庁特別防犯対策監の杉良太郎氏、特別防犯支援官の伍代夏子氏、そして船越英一郎氏が出席し、詐欺被害の危険性について市民に向けたメッセージを発信しました。
詐欺被害は他人事ではない
杉良太郎氏は、イベントの冒頭で「自分が詐欺の被害に遭わないと思っている方も多いでしょうが、明日は我が身です」と語り、特殊詐欺を他人事と捉えないように呼びかけました。詐欺グループは巧妙な手口を使い、電話でのやり取りの中で被害者を選び出していくため、第一歩から警戒が必要であると強調しました。
「詐欺グループは数人がチームになって、海外から電話をかけてきます。その時点で、相手が持つ巧妙なテクニックに翻弄される可能性が高まります。しっかり対策を講じて、国際電話の利用を制限する滞ります。」
杉氏の言葉には、参加者たちも真剣に耳を傾け、身近な問題として捉える姿が見受けられました。
ニセ警察詐欺の手口を知る
伍代夏子氏は、特にニセ警察詐欺について言及しました。詐欺電話がかかってきても慌てず、まずは最寄りの警察署に相談する重要性を訴えました。自分が急に警察から電話を受け取った場合、焦ってしまう人が多いと思いますが、冷静に対処することが重要です。
「詐欺の電話を受けた場合、まずは慌てずに相談することが大切です。出席者の皆様には、そのメッセージを広めていただき、北茨城市から詐欺被害を根絶してください。」
ビデオ通話の注意点
船越英一郎氏は、特に最近のニセ警察詐欺で使われる手口として、ビデオ通話の利用を挙げました。「ここ茨城県内でも、今年の初めから特に被害が増えています。ニセ警察がビデオ通話を利用して巧妙に被害者を騙すことがありますが、本物の警察官がビデオ通話で連絡を取ることは決してありません。」
この指摘を受けて、参加者たちも多くの気づきを得た様子でした。特に冬に向けて詐欺の手口は巧妙化する傾向があるため、冬の寒い時期に備えた警戒心を持つことが必要です。
多くの市民が防止策を実施
今回の啓発活動では、参加者たちが実際に国際電話利用休止の申し込み用紙に記入する機会も設けられ、会場に集まった360名以上の方々が申し込みを行いました。このような個人の防止策の推進が、地域全体の防犯意識を高める結果に繋がることが期待されます。
特殊詐欺の防止活動の重要性
この特別公演を通じて啓発された内容は、全国規模で展開されている「ストップ・オレオレ詐欺47〜家族の絆作戦~」プロジェクトと連携しており、全国47都道府県の警察が協力し合い、広報啓発活動を進めています。 毎年多くの被害が報告されている中、今回のイベントが少しでも地域の安全に寄与することを願います。
北茨城市から発信されたこのメッセージは、全国の他の都市にも広がり、さらに多くの人々が特殊詐欺の危険から守られる契機になることでしょう。