石川さゆりとともず唱平が描く新たな歌の物語と願い

概要

「ドキュメンタリー７」は、私たちの生活に密接に関わる人々に光を当てる番組です。第27回では、歌手・石川さゆりの新曲『棉の花』に焦点を当て、その背景や作詞を手掛けたもず唱平の思いを紹介します。

新曲「棉の花」の意味

今年、石川さゆりが力を入れて制作した新曲『棉の花』は、特に深い意味を持っています。曲名に込められた「棉（わた）」は、大阪府の河内地方で生産されていた「河内木綿」を指します。かつて、この地では多くの女性が一生懸命に働き、生活を守るために奮闘していました。当時の貧しい女性たちの姿を通して、時代の移り変わりや社会の厳しさを描いたこの曲は、現代にも響く切ないメッセージを持っています。

もず唱平の信念と最後の作品

この新曲の歌詞は、多くの名曲を手掛けてきたもず唱平が担当。彼は、体調不良から引退を考えていた中で、石川の情熱に心を動かされ、最後の作品となる歌詞を書き上げました。もずは故郷での長年の経験を生かし、地域文化の保存や平和活動に貢献してきた人物です。歌詞には、彼自身の人生観や、地域の女性たちとの交流から得た深い思いが込められています。

コンサートでの再会

今年の5月、河内での新曲披露コンサートでは、石川とともずが久々に再会します。楽屋で交わされる言葉の中には、『棉の花』に込めた願いが語られ、聴衆の心に響く瞬間が生まれます。このコンサートは、石川にとっても、もずにとっても特別な意味を持つイベントでした。

地域文化と平和への思い

もず唱平は、河内での活動を通じて地域文化の重要性を訴えてきました。特に、河内木綿に関わる女性たちとの交流や棉の種をまく作業は、彼にとって、文化を守る活動であり、同時に人々との絆を深める貴重な経験となりました。彼が活動を続ける中で、「平和」を唱えるという信念も忘れません。大阪・関西万博では、自らの名を冠した「平和」をテーマに、紛争地のパビリオンを訪れることも試みました。