大阪・関西万博で広がる宇宙の可能性
2025年9月22日、大阪・関西万博会場内のフューチャーライフビレッジで「Co-Design Challenge Pitch #5」が開催されました。このイベントでは、&SPACE PROJECTの一員である株式会社DOKASENが登壇し、宇宙開発に関連したプロジェクトについてのプレゼンテーションを行いました。
この「Co-Design Challenge」プログラムは、万博を通じて新たな日本の暮らしを考えるために、多様なプレイヤーとの共創による取り組みです。およそ2年にわたるこのプログラムでは、参加者が自身の課題解決へ向けたアプローチや、未来へのビジョンを共有しています。今回の「Co-Design Challenge Pitch」は全5回の最終回であり、多くの関心が寄せられました。
宇宙タンクベンチの展示
&SPACE PROJECTが手掛けた「宇宙タンクベンチ」は、実際の宇宙開発で使用されていた試験用燃料タンクをベースにしており、万博会場の西ゲート近くに展示されています。この作品は、使用済みの素材を再利用するというアップサイクルの概念を実現したものであり、来場者にも注目されています。
また、登壇者の中井章郎氏は、&SPACE PROJECTが目指す未来のビジョンに加え、宇宙開発産業の現状についても話しました。彼によると、経済産業省が示す宇宙産業の拡大目標に応えるべく、&SPACE PROJECTはクリエイター集団としての活動を通じて、宇宙に対する理解を深めていく必要性があると強調しました。
参加者とナビゲーター
このイベントでは、&SPACE PROJECTのほかに、コクヨ株式会社や株式会社友安製作所も参加し、各自の取り組みを発表しました。ナビゲーターには、EXPO共創プログラムディレクターの齋藤精一氏と、日本デザイン振興会常任理事の矢島進二氏が参加し、概要を進行しました。
持続可能な宇宙産業の発展
&SPACE PROJECTは、国内の宇宙開発産業の現状として、依然としてロケットの打ち上げ台数が少なく、認知度も低いことを挙げています。一方、大樹町という地域は、アジア初の民間商業宇宙港「北海道スペースポート」を有し、宇宙産業の開発を活発に進めています。このような地域との連携により、宇宙開発廃材のアップサイクルに取り組むことができるのです。
&SPACE PROJECTは、「宇宙を人々の生活に身近な存在にする」という目標を掲げています。それに向けて、さまざまな異業種とのコラボレーションや新しいプロダクトの発表を行いながら、宇宙産業の裾野を広げることを目指しています。また、大阪・関西万博を契機に、今後もその活動が広がっていくことが期待されます。
結論
今回の「Co-Design Challenge Pitch#5」は、&SPACE PROJECTとその取り組みを広める貴重な機会でした。展示された「宇宙タンクベンチ」を通じて、多くの人々に宇宙開発への興味を喚起し、持続可能な未来を共に創造するための第一歩となることを願っています。