上司とのコミュニケーションが新人の成長に貢献する現実とは
2024年10月12日から15日にかけて、社会人1年目の社員300人を対象に、上司とのコミュニケーションの実態についての調査が行われました。この調査は、特に新型コロナウイルスの影響を受けた新しい世代の働き方や価値観を考慮したものです。
背景
2024年入社の新人たちは、オンライン授業を受けることが普通になった世代です。このため、彼らが上司とのコミュニケーションに求めるものは、従来とは異なるかもしれません。若手社員の調査結果からも、上司との良好なコミュニケーションが新入社員の離職傾向に影響することが示されています。
調査結果の概要
調査の結果、以下のようなポイントが明らかになりました。
- - 社会人1年目社員の51%以上が、上司とのコミュニケーションを1日1回以上行っている。
- - コミュニケーションを1日1回以上行う社員の80%以上が、上司からのフィードバックが成長に繋がっていると感じている。
- - 一方で、約25%の社員が上司に相談していないことも判明しました。
コミュニケーション手段
調査では、どのように上司とコミュニケーションをとっているのかも分析されました。結果は以下の通りです。
- -対面が78.9%と最も多く、次いでオンライン会議が19.8%、チャットが16.7%と続きます。対面でのコミュニケーションが圧倒的に優勢であることが示されています。
コミュニケーション頻度
調査では、上司とのコミュニケーション頻度も確認されました。ここで、1日に複数回コミュニケーションを取っていると回答したのが40.7%で、1日1回程度も含めると、55.7%以上が毎日何らかの形で上司とやり取りをしていることがわかりました。しかし、44.3%は毎日コミュニケーションをとっていないと答えており、この差からも組織内でのコミュニケーションの偏りが見受けられます。
フィードバックの重要性
上司からのフィードバックが成長に繋がるかどうかについても、調査が行われました。その結果、フィードバックを1日1回以上受けている社員の87.2%が「気づき・成長につながっている」と回答しています。
これに対し、フィードバックをほとんど受けていない社員は、「成長につながらない」と感じる割合が66.7%に達しており、フィードバックの重要性が明らかになりました。
相談の実態
さらに、上司に対する相談の頻度についても調査されました。最も多い回答は「相談していない」が25.1%を占めており、上司とコミュニケーションを取っているにも関わらず、思うように相談ができていない新人が少なくないことがわかります。相談しやすい環境を整えることも、重要な課題です。
結論
本調査を通じて、社会人1年目社員の大半が上司とのコミュニケーションを日常的に行っていることが確認されましたが、フィードバックや相談の実施が十分でないケースも露呈しました。これにより、上司と新人とのコミュニケーションの質を向上させることが、成長の促進には欠かせない要素であると言えるでしょう。上司には日々の業務の合間に、部下とのコミュニケーションを優先する意識が求められます。