ロマンス詐欺対策啓発ポスター、危険なセリフに注意を!
最近、大阪府警察と「ない株式会社」が手を組んで新しい啓発ポスターを発表しました。その名も『こんなセリフにキュンときたら#9110』です。これは、ロマンス詐欺の手口を示す言葉をそのまま使ったもので、特にロマンチックに聞こえるセリフが詐欺の罠であることを強調しています。
ポスターの内容と掲示について
このポスターは、大阪府内の交番やSNSで掲示され、被害者が日常で目にする可能性がある言葉をデザインに盛り込んでいます。具体的には、被害者が「キュン」とする瞬間が、実は詐欺であるというメッセージが込められています。ポスターは2025年9月29日から掲示が始まり、さらになんばマルイの「Grand Namba Vision」でも動画として展開される予定です。
実際の詐欺手口に基づいたシナリオ
啓発ポスターには、実際のロマンス詐欺で使われる「口説き文句」とシナリオが4種類用意されています。
1.
異国の女性編:海外からの女性が「通販サイトへ出資してほしい」と持ちかけ、偽のECサイトに誘導します。
2.
アイドル編:人気男性アイドルを名乗り、「税金滞納で口座が凍結した…君しか頼れない!」と言い、一時的な資金を要求します。
3.
軍人編:海外に派兵中の軍人が「帰国したら家を建てよう」と資金を求めるストーリー。
4.
NGO医師編:国境なき医師が「あなたの投稿で希望をもらった」と言い、仮想通貨への投資を勧めます。
これらのシナリオは、被害者がどんな言葉に魅了されるのか、そしてその言葉が危険信号であることを気づかせる構成になっています。
ロマンス詐欺の現状
最近、大阪府におけるロマンス詐欺の被害は非常に拡大しています。2023年の被害額は49億円から、2024年には127億円に増加し、2025年の上半期時点で約110億円に達しています。特に、被害者の年齢層は40代から60代まで広がり、その中でも男性被害者が54%を占めています。ここ数年で、ロマンス詐欺の手口は巧妙化しており、恋愛感情を利用して信頼を築いた後、投資への誘導をするパターンが増えています。
被害防止のために
大阪府警察は、被害防止のために「SNSでお金の話が出たら詐欺を疑い、一人で判断せずに家族や警察に相談してほしい」と呼びかけています。この新しいポスターは、府民が誘導される甘いセリフに出会った際に、ぜひ危険への気づきを促すための重要な視覚情報となります。この啓発活動が成功し、一人でも多くの人がロマンス詐欺の被害に遭うことを防げることを願っています。さらに、同社はノベルティのメモ帳も作成し、被害者の視点をより身近に感じられるような工夫をしています。このような取り組みが広まり、詐欺防止につながることを期待しています。