留学生と探る仕事の本質
2025-07-04 13:49:14

フランス留学生と考察する『ブルシット・ジョブ』の真意と交流

フランス留学生と考える『ブルシット・ジョブ』の社会的意義



大阪経済大学経済学部では、鈴木隆芳教授のゼミに毎年フランス人留学生が参加しています。今年も、3名のフランス人留学生がゼミ生と共に、デヴィッド・グレーバーの著書『ブルシット・ジョブ』をテーマにディスカッションを行いました。これは、社会に存在する無意味な仕事について考えるきっかけとして、留学生たちとのグループ発表が行われることになりました。

留学生とのグループ活動



留学生はそれぞれ別のグループに分かれ、言語の壁を乗り越えつつ意見交換を行いました。英語や簡単な日本語を用いながら、彼らは「ブルシット・ジョブ」というコンセプトがどのように私たちの社会に影響を及ぼすかを探求しました。発表は6月5日に行われ、事前に録音した音声をスライドと同期させるという独自の形式で、学生たちの創意工夫が生かされました。

『ブルシット・ジョブ』という概念



この造語は、本来は社会にとって意味のない仕事、つまり“クソどうでもいい仕事”を指します。自分たちの存在すら正当化し難い職種、例えば“タスクマスター”という役割を担う監督者、もしくは他人の仕事を助けるためだけに存在するような「取り巻きの仕事」などがその代表例です。鈴木教授はこのテーマを、就職活動を控えた学生たちには有意義な教材だと考えています。情報過多のSNSの中で、しっかりと現実社会を見つめるためのツールとして活用してほしいというメッセージが込められています。

ユニークな発表形式での意見交換



学生たちは、スライドに伴う録音したセリフを活用することで、まるでコントのような形で発表を進行。そのオリジナリティあふれる方法には、多くの試行錯誤がありました。鈴木教授は、この形式が留学生とゼミ生の相互理解を促すと信じています。懸命に日本語を話す留学生の姿から、彼らの努力がひしひしと伝わり、発表が非常に豊かなものとなりました。

フランスからの視点



カンタンさんのグループでは「原子力潜水艦の製造」に関するフランス特有の例を引き合いに出しました。その例は、技術者たちの案が管理職のプライドによって却下されるというもので、これこそが「ブルシット・ジョブ」の典型だと主張しました。このような具体的な実例は、日本ではあまり知られておらず、鈴木教授もその発表に対し驚きと喜びを感じていました。

学びと成長の瞬間



留学生たちは発表後、「自分の意見が本当に伝わったか不安だった」「日本の文化を押し付けないように気をつけた」などの苦労を教えてくれました。しかし、それと同時にゼミ生や教授からの支援を受けながら、この経験が自身にとって貴重であったと語りました。ゼミ生もまた、留学生との協力で思った以上の成果を得られたことを喜んでいました。

今後の展望



7月には留学生たちが帰国予定ですが、ゼミ生たちは秋に開催されるZEMI-1グランプリに向け、引き続き「ブルシット・ジョブ」についての研究を進めていく予定です。留学生との交流を通じて成長したゼミ生たちが、グランプリでどのような活躍を見せるのか、今から楽しみです。

大阪経済大学において、今回の取り組みが未来のリーダーたちにとっての貴重な経験となることを期待しています。


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