国連と連携した岡山大学の取り組み
国立大学法人岡山大学が、国連のイニシアチブ「高等教育サステイナビリティ・イニシアチブ(HESI)」のアクショングループに参与し、AIを活用した高等教育の将来について考える新たなステージに突入しました。岡山大学は、日本国内の大学の中でも数少ない、HESIコミュニティの創設メンバーとして参加しており、今回の参画により、世界的な教育のトレンドに貢献することを目指しています。
アクション・グループ「AIと高等教育」の設立背景
教育界において、人工知能(AI)の急速な発展が求められているなか、特に生成型AIアプリケーションの開発が注目されています。これにより、教育、研究、学習の方法論を根本的に見直す必要が生じています。また、近年のパンデミックや環境問題、社会的不平等といった多くの課題が、持続可能な開発目標(SDGs)の進捗を停滞させています。高等教育機関がこれらの問題に立ち向かうためには、根本的な転換と新しい技術の導入が不可欠です。
このような背景を受けて、AIと高等教育に関するアクション・グループが設置されました。このグループは、高等教育におけるAIの現状やそのリスク・機会を考察し、持続可能な開発を推進するための知識基盤を構築することを目指しています。
岡山大学のキーパーソンたち
岡山大学からは、横井篤文副学長(グローバル・エンゲージメント担当)と香田将英特任准教授が委員として選ばれ、さまざまな分野での活動を通して、AIが高等教育に与える影響について議論を展開します。横井副学長は「大学マネジメントにおけるAI」分科会での活動を通じて、持続可能な開発の視点から高等教育のマネジメントを改善するための政策提言を行う予定です。
一方、香田准教授は「研究開発」分科会での委員を務め、気候変動やエネルギー問題といったグローバルな課題に対するAIソリューションを模索していきます。二人の専門知識を活かし、持続可能な未来への道を開くことが期待されています。
教育界におけるAIの未来
AIは今後の教育において重要な要素となることは間違いありません。これまでの教育方法論に変革の波をもたらし、学生の学びをより効果的にサポートする役割を果たす可能性があります。特に、地域や社会との連携を重要視する岡山大学は、AI技術を駆使して、地域に根ざした教育モデルを構築し、さまざまな世代が共に学び、共創する未来を目指しています。
国連のサステイナビリティ研究所(UNU-IAS)との協働は、岡山大学が国際的な教育コミュニティと連携し、持続可能な開発を進めていくための重要なステップであると言えるでしょう。今後の取り組みに注目し、地域だけでなく、世界にも影響を与える教育の在り方を見守っていきたいと思います。
岡山大学の積極的な取り組みに期待が高まる中、AIと教育の未来に対するビジョンが広がっていくことが望まれます。