カーボンニュートラルに向けた岡山大学の取り組み
2024年12月11日、国立大学法人岡山大学にて、学生を対象とした特別講義が実施されました。この講義は、昨年度に引き続き行われ、カーボンニュートラル(CN)への理解を深めることを目的としています。約70名の学生が参加し、地域におけるカーボンニュートラル実現に向けた取り組みやその課題について学びました。
当日は、中国経済産業局の岡田猛課長補佐が、中国地域におけるカーボンニュートラルへの取り組みを講演され、その後、「ひろしま自動車産学官連携推進会議」に所属する河﨑豊氏が、クルマにおけるカーボンニュートラルのプロジェクトについて説明しました。
講演は非常に充実した内容で、参加した学生たちの関心を引き付けました。特に印象的だったのは、電気自動車だけが低炭素な乗り物だと考えていたが、実際には車両の製造から廃棄、リサイクルにいたる全体的なライフサイクルを考慮する必要があることを再認識したという声でした。さらに、バイオ燃料に関しては、微細藻類が燃料として利用できることを知り、大きな興味を示す学生も多く見られました。
講演後には、廃油を用いた次世代バイオディーゼル車の実走行見学会が行われました。学生たちは実際にバイオディーゼル車を見て、その仕組みや環境への影響について興味を巡らせていました。この見学によって、バイオ燃料の利用がカーボンニュートラルに向けた重要なステップであることを体感できたようです。
本講義は、ひろ自連やおかやまデジタルイノベーション創出プラットフォーム、おかやま自動車要素技術共創コンソーシアム、岡山県自動車関連企業ネットワークの協力により実施されたもので、地域内の連携を促進しています。また、本大学は「令和6年度地域ぐるみでの脱炭素経営支援体制構築モデル事業」に採択されており、産学官金が協力して岡山における地域ぐるみの脱炭素経営推進に取り組んでいます。
今後も岡山大学は、カーボンニュートラルについての理解を深めるため、地域間でも連携しながら広域的な取り組みを進める考えです。また、地域中核となる特色ある研究大学として、学生たちが実用的な知識を身につけ、地域社会へ貢献できる仕組みを構築していきます。
岡山大学のこれからの取り組みに、ぜひご期待ください。