廃棄物がアートへ!大阪の新たなプロジェクト
大阪芸術大学と高島屋大阪店の共同プロジェクトが、地域の廃棄物に新たな価値を見出す実践的な取り組みとして注目を集めています。この産学連携プロジェクト「Re: Local Material『百貨店の裏側から生まれる未来』」は、学生たちがデザインを通じて持続可能な未来を示す作品を創り出すという挑戦です。
プロジェクトの背景
大阪芸術大学のデザイン学科プロダクトデザインコースの4年生たちは、高島屋のサステナビリティ活動「TSUNAGU ACTION」と連携し、百貨店内で発生する廃棄物、具体的には段ボールや緩衝材を使用したアート制作に取り組みました。これまで無駄として捨てられていた素材が、学生たちの手により新しい形で生まれ変わるのです。
このプロジェクトは、廃棄物問題に対する新たな視点を提供し、循環型社会の実現へとつながる一歩となります。
デザイン制作のプロセス
プロジェクトでは、約1ヶ月間に渡る素材研究と作品制作が行われました。学生たちは、百貨店で使用される多様な梱包材に向き合い、各素材の特性を理解。手作業による加工技術を駆使し、既存の機能を超えたアート作品を生み出すための試行錯誤を重ねました。最終的に完成した作品は、百貨店あっての「廃棄物」がどのように未来へと繋がるのかというメッセージを持ったものになります。
作品の一部紹介
西川里奈さんの「カプープ」
「カプープ」という作品は、ガチャガチャのカプセルを使用して制作されました。西川さんは、素材の特性を理解するために様々な素材を試し、石を使った動きの可能性を探求しました。来場者が実際に触れ、楽しめる作品として展示され、その反応を間近で見ることができたことは非常に貴重な経験だったと話しています。
金森智さんの「MELT」
金森さんは、PPバンドを使って高島屋の象徴的な「バラの花」を表現しました。素材の形態を変えることで、従来の枠を超えたプロダクトを提案しています。日常では忘れがちな美しさを再発見してほしいという思いが込められています。
展示の詳細
このプロジェクトは、高島屋大阪店の1階正面玄関ステージおよび4階ローズパティオにて2025年10月8日から28日まで開催されます。最終日は一部のみ18:00までとなりますので、訪問の際はご注意ください。学生たちが創り出した作品を通じて、廃棄物に対する捉え方や持続可能な未来について考えるきっかけとなれば幸いです。
まとめ
大阪の百貨店が創出する新たなアートの潮流に、ぜひご注目ください。学生たちの発想から生まれる作品を体感することで、アートを通じたサステナビリティの重要性についての理解が深まるでしょう。このユニークな試みが、未来のクリエイターたちのインスピレーションとなることを期待しています。