2025年10月15日(水)、バーチャルシンガー・理芽が待望の新曲「ノマネ」をリリースしました。この楽曲は、2025年7月に発表されたTVアニメ『神椿市建設中。』第3話のエンディングテーマ「閃光だった」以来、約3か月ぶりの新たな音楽作品となります。理芽ファンや音楽ファンにとって、彼女の新しい一面を知ることができる大変意義深いリリースです。
楽曲のテーマと特色
「ノマネ」は、一瞬の“無敵”をテーマにしたアンビバレントな楽曲です。作詞作曲を手掛けた笹川真生は、「不安や絶望を切り離す瞬間、強い飲酒の時に訪れる感覚」を表現しています。聴いていると、日々の中で感じる曖昧さや疑念に包まれながらも、「ああ、もう全部どうでもいいか」と空を見上げる瞬間が心に浮かびます。
この楽曲は、BPM135というテンポ感を持ち、奇妙さと親しみやすさが共存する独特のサウンドスケープで構成されています。また、タイトルに繰り返される「ノマネ(No money)」は、金銭の意味を持たず、音としての響きが選ばれたとも語られています。この言葉の持つ不思議な浮遊感が全体を引き立て、聴く者に思考の余白を与えるのです。
ミュージックビデオの魅力
リリースは音楽だけでなく、同日公開のミュージックビデオ(MV)も注目されています。MVは、監督に福嶋颯汰、スーパーバイザーに山田遼志を迎え、愛くるしさと狂気が共存する映像作品に仕上がっています。作品では、「全能感」をテーマに、キノコたちがそれぞれの欲望を表現することで、現実逃避の過程を描いています。観る者は、彼らの行動を通して自身の社会生活への鬱屈を鋭く感じることができ、映像は一種の風刺としても楽しむことが出来ます。
クリエイターのこだわり
福嶋監督は「きのこは、地中で網目状に広がる菌糸のネットワークを通じて互いにコミュニケーションをとる社会性の高い生き物」とし、彼らが持つ感情や昇華の過程を深く掘り下げています。刹那的な快楽に疲れ、自らの目指すものを見失ったとき、キノコたちがどのようにその感情を表出するのかを映像を通じて考察する意図が見えます。この視点が、MVを見る楽しみを増幅させているのです。
各種制作情報
楽曲のMixは池田洋(hmc studio)、マスタリングは木村健太郎(kimken studio)が担当しています。音楽と映像が交わることで、理芽の独自世界観が確立されています。
理芽について
理芽は、透明感と艶やかさを併せ持つ不思議な歌声を持つ次世代のバーチャルシンガーです。彼女の日頃の活動や情報は、公式YouTubeチャンネルやSNSで見ることができます。音楽だけでなく、様々な視点から彼女の魅力を感じられるのがファンにとって嬉しいポイントです。
新曲「ノマネ」、そしてそのMVは、理芽の音楽の奥深さを感じさせる作品です。純粋な音楽体験を楽しみたい方は、ぜひ聴いてみてください。