リハビリ業務とICTツール活用実態調査が示す現状と課題
近年、医療・介護現場において高齢化が進む中で、リハビリテーションのニーズがますます高まりを見せています。しかし、リハビリ業務に従事する専門職たちの多くは、日常の業務においてさまざまな課題や負担を感じており、効率的な業務運営が求められています。株式会社テクリコが実施した「医療施設や介護施設におけるリハビリ業務とICT活用の実態調査」からは、65%以上がリハビリ業務に課題を抱えていることが見えてきました。
調査の背景と目的
調査は2025年7月25日から28日の間、医療施設や介護施設でリハビリ業務に従事する303名を対象にインターネットで行われました。調査の目的は、現場の実態を把握し、ICTツール導入による業務の効率化や負担軽減が実現しているかを明らかにすることにあります。
課題と負担の実態
調査結果によれば、リハビリ業務に従事する75%以上の専門職が、業務上の課題や負担を抱えていると回答しました。
リハビリ業務に感じる課題TOP3
1. スタッフ間の情報共有(55.1%)
2. 前向きなリハビリ取り組みの工夫(52.1%)
3. 記録作業(50.4%)
これらの課題は、リハビリ業務の効率性を損なう要因となっています。
ICT導入の現状
調査対象にあたる施設のうち、ICTツールが導入されているのは約35%に過ぎません。導入済みの施設で働く専門職の半数以上が、そのツールに対して一定の満足感を抱いていることもわかりました。
ICTツールに求められる要素TOP3
1. リハビリ記録作業の負担軽減(58.1%)
2. リハビリ計画の省力化(49.5%)
3. リハビリ成果の見える化(42.9%)
これからのICTツールは、こうした専門職のニーズに応える形で進化していくことが求められます。
課題解決のための未来展望
一方で、未導入の施設では「コスト」が最大の障壁とされています。導入に対する費用対効果の検討が不可欠です。技術の進化と共に、より手頃な価格での導入支援が求められます。
まとめ
この調査結果は、医療・介護現場におけるリハビリ業務とICT活用の実態を明らかにしました。課題を理解し、ICTツールが導入されることで、専門職の業務負担を軽減し、患者に対するサービス向上を目指すことができます。今後もこの分野の改善に向けた取り組みが必要です。
テクリコは、医療現場の効率向上を図るべくさらなる情報提供やテクノロジーの導入を進めていくことで、地域医療の向上に寄与していく所存です。